Enterprise Watch
最新ニュース

「今後10年を担うOS」、次期Windows「Longhorn」を公開

Microsoft Windows Hardware and Driver Conference 2005

 マイクロソフト株式会社は5月24日、Windowsに関連したPCおよび周辺機器を開発しているハードウェア開発パートナーを対象としたテクニカルカンファレンス「Microsoft Windows Hardware and Driver Conference 2005 - WinHEC 2005 Highlights -」を開催した。基調講演では、米Microsoft Windows Hardware Platform Evangelism ディレクターのマーシャル・ブルーマ氏が登壇し、開発中の次期Windows「Longhorn」を紹介した。


ユーザーの負担を軽減するOSを目指す

米Microsoft Windows Hardware Platform Evangelism ディレクターのマーシャル・ブルーマ氏
 Windowsがはじめて発表されたのが1985年。今年はWindows誕生から20年目の節目の年に当たっている。ブルーマ氏は、「1985年当時、PCは先進志向のユーザーのためのものであったが、2005年現在、誰もが使えるPCになってきた」と、Windowsに求められる要件が大きく変化していると指摘。こうした背景から、次の10年を担うOSとしてLonghornを開発していると述べた。

 Longhornを開発するにあたりブルーマ氏は、「次世代のプラットフォーム、ファンダメンタル、エンドトゥエンドのエクスペリエンス」の3つのエリアに注目したと話す。次世代のプラットフォームについて、「ソフトウェア面ではWin32からWinFXに、ハードウェア面では64ビット CPUやマルチコアCPU、新しいグラフィックスなどに対応」している点を強調。ファンダメンタルについては、「基盤レベルでセキュリティとプライバシーをサポートしている。また、電源を入れてすぐに使えるようにしたり、Windows診断機能などによる信頼性の向上を実現」しているという。エンドトゥエンドのエクスペリエンスについては、「一般ユーザーは、Longhornがどのような機能を持っているかについての関心は低く、正常に動作することに対して関心が高い。この点を考慮し、テレビのようにいつでも動くことを目指して開発している」と、ユーザーの負担を軽減する仕組みを取り入れている点をアピールした。


視覚的に文書ファイルを表示できる「ドキュメントウィンドウ」

 Longhornのデモンストレーションでは、新しいドキュメントウィンドウを紹介。従来アイコンで表示されていた文書ファイルが、ドキュメントウィンドウでは文書の1ページ目をサムネイル表示でき、直感的に選択できるのが特長となっている。また、フォルダ内にどのような文書ファイルが入っているかも視覚的に表示できるようになっている。

 そのほか、バーチャルフォルダ機能を新たに採用。これは通常のフォルダと異なり動的に文書を管理できるフォルダで、これを利用することで既存のファイル構造を変更することなく、ファイルを作成者やキーワードなどで分類することが可能となっている。


文書ファイルの1ページ目を視覚的に表示するドキュメントウィンドウ。下部にあるプレビューペインで文書の情報も確認できる フォルダも同様に文書ファイルを視覚的に表示できるようになった

Longhornのスケジュール
 Longhornのスケジュールについてブルーマ氏は、「2005年夏にBeta 1を、9月にソフトウェア開発者向けに配布を予定している。その後、エンドユーザー向けBeta 2をリリース後、2006年末に「Longhorn Client」、2007年に「Longhorn Server」の出荷を予定している」と述べた。



URL
  マイクロソフト株式会社
  http://www.microsoft.com/japan/
  Microsoft Windows Hardware and Driver Conference 2005
  http://www.microsoft.com/japan/events/whdc05/default.mspx


( 福浦 一広 )
2005/05/25 00:10

Enterprise Watch ホームページ
Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.