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日立、行政の電子化技術を提案するショールームをリニューアル |
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株式会社日立製作所は5月27日、都内にある同社電子行政ショールーム「CyberGovernment Square（以下、CGS）」がオープン5周年を迎えたのを機に展示内容を全面リニューアルし、報道陣に内部を公開した。一般には5月30日よりオープンする。 CGSは同社が取り組む国内外の電子行政動向や先進事例、実現に向けたソリューションなどを紹介しており、2000年の開設以来約6000団体、18000人が来場、当時の総務大臣やIT担当大臣、地方自治体関係者など国内外の要人も多く視察に訪れている。 今回のリニューアルでは、「実現したくなる未来を魅せる」をテーマに、今年になって同社が発表したシンクライアント端末など、セキュリティを重視した技術やソリューションを中心に、電子行政での利用を想定した形で提案されている。 ■ シンクライアントを公共機関にも提案
■ セキュアな電子文書の利用に向けた技術 財務や税務などの文書・帳票などの電子保管を認める「e-文書法」により、今後行政機関などでも紙文書に代わって電子文書の作成や保管などを行う機会が増える。その中で懸念されるのが、電子文書は紙文書に比べて改ざんが容易で痕跡が残りにくいという点だ。CGSではこれに対する日立の取り組みとして、電子署名を使って暗号化し原本保証するほか、業務フローに合わせてその電子署名を連鎖させる「ヒステリシス署名技術」により、たとえ署名が偽装されても文書の偽装ができない仕組みを提案している。さらに印刷した文書に電子透かしを入れ、スキャナで再電子化した際に作成者などを判別できる「電子透かしプリント技術」を体験できる。
■ 戸籍謄本などの電子化が電子申請拡大のキー 一般市民らが自宅のPCから行政手続が行える電子申請は、簡易的なものを中心に多くの官公庁や、全体の3/4にあたる都道府県で始まっているが、多くの手続は紙の資料を添付しなければならないものが多く、例えば戸籍謄本・抄本の提出が必要とされる手続は約200もある。こうした資料が電子化されれば、電子申請の利用はさらに広がり、利便性が高まるといえる。CGSでは、この戸籍謄本をはじめとした多くの手続きで必要とされる資料の電子化に向けた技術が展示されている。これに向けてはセキュリティの確保だけでなく、例えば一般のPCでは利用できない文字を名前に持つ場合の対策なども必要とされており、こうした独特の対応を含めた資料の作成や、手続、文書保管のシステムが高度なセキュリティとともに求められる。現状、資料を添付しての申請は実用化されていないが、手続の電子化に向けたキーの1つとなるだけに、積極的に取り組んでいくとのこと。 このほか、公共機関などのWebサイトに、ズーム機能や音声読み上げ技術などを付加できる「Zoom Sight」を提供し、ウェブアクセシビリティを向上させることも、電子申請の利用を広める手段の1つといえる。
2005年は、2001年にスタートした「e-Japan戦略」において世界最先端のIT国家を実現する目標となっていた年でもあり、同社はこれまで整備されてきた基盤において「ITの利活用」の促進に向けたラストスパートとして、特に行政サービスや医療、教育分野などを重点的に取り組んでいくとしている。 ■ ＵＲＬ 株式会社日立製作所 http://www.hitachi.co.jp/ CyberGovernment Square http://www.hitachi.co.jp/Div/jkk/cyberfront/cgov/cgs/index.html プレスリリース http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2005/05/0527a.html ■ 関連記事 ・ 日立、“PCブレード”を用いたセキュアクライアントソリューション（2005/05/23） ・ 「到来しつつある“ユビキタス情報社会”を見据えた」日立のITビジョン（2004/07/22）
（ 朝夷 剛士 ）
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