Enterprise Watch
最新ニュース

ITアウトソーシングサービスへの最大の懸念は「社内秘密漏えい」-IDC Japan


ITアウトソーシングの利用・検討状況

ITアウトソーシング利用に対する懸念事項
 IDC Japan株式会社は6月1日、国内ITアウトソーシングに関する調査結果を発表した。

 調査結果を見ると、2005年3月時点において、ITアウトソーシングサービスをまだ利用・検討していない企業は50.9%と、同サービスを既に利用している企業の25.7%を大きく上回る結果となった。また、従業員規模別で見ると、1000人未満の企業では、同サービスを利用・検討していない企業は62.2%、1000人以上の企業では、同サービスを利用・検討していない企業は8.3%と、大きく差がでる結果となった。

 ITアウトソーシングサービスに対する懸念事項を見ると、利用している企業・利用していない企業ともに社内秘密漏えいに対する懸念が一番という結果となっている。特に利用していない企業の83.0%が社内秘密漏えいを懸念しており、セキュリティの問題がITアウトソーシングサービスの利用に影響を及ぼしているようだ。

 今回の調査結果に関して、同社ITサービス担当リサーチアナリストの中尾晃政氏は、既存ユーザーに対し、業務の改善・改革という継続的なニーズに対応するためにも定期的にサービスの見直しを行い、付加価値の高いサービスの提供を維持することが重要であると指摘。新規ユーザーの獲得については、「『継続的に対応していく』というベンダーの姿勢を明確に示し、ユーザー企業に『安心感』を与えることが必要。そのために大切なことは、ユーザー企業からの信頼を得るサービスを提供していくこと。導入前のシステム分析など、コンサルティングサービスを拡充することは、ベンダーの姿勢を具体化した有効な手段であり、そうした継続的なアプローチにより、ユーザー企業が抱いている不安や懸念を払拭し、信頼関係を構築できる」と述べている。



URL
  IDC Japan株式会社
  http://www.idcjapan.co.jp/


( 福浦 一広 )
2005/06/01 20:01

Enterprise Watch ホームページ
Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.