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アクセンチュア、テクノロジー・コンサルティングをビジネスの柱に
テクノロジー&システムインテグレーション統括 パートナーの宇佐見潮氏
アクセンチュア株式会社は6月16日、ビジネス変革をIT主導で実践する「テクロノジー・コンサルティング」を、新たなビジネスの柱として位置付ける意向を示した。これは、同日開催された説明会で、テクノロジー&システムインテグレーション統括 パートナーの宇佐見潮氏が明らかにした。
宇佐見氏によれば、いつの時代にもIT投資は行われてきたが、現在ではその「勝ち組」「負け組」が鮮明になってきたという。同社ではこうした状況を踏まえて、2004年に世界の主要企業のCIOにリサーチを行ったが、その結果、「勝ち組」には共通した「ITのあり方」が見られることが判明したというのである。
それは例えば、「維持経費が少なく、戦略投資が多いこと」だったり、「情報連携の範囲が広いこと」だったりするのだが、宇佐見氏はまた「情報技術の革新」も大事だと説明。「これまで企業では、製品そのもののR&Dは積極的にしてきたが、ビジネスそのものを革新する取り組みには積極的ではなかった。RFIDなど、先端技術に対する話題は豊富にあるものの、これを基幹業務に取り込んで付加価値の向上に寄与している例はまだまれだ」と述べた宇佐見氏は、こうした姿勢があるかないかで大きく勝ち組、負け組が分かれると主張する。
しかし現在のコンサルティングを分類してみると、これまでのコンサルティングでは上流にビジネスコンサルティングが、下流にシステムインテグレーションがあったが、前者は名前の通りビジネス寄り、後者はテクノロジー寄りで、「上流でのテクノロジー」部分が抜け落ちていた。そこでアクセンチュアでは、「上流ではあるが、テクノロジーがビジネスにどういう影響を与えるかを見極める」テクノロジー・コンサルティングに力を入れて、同社のビジネスの軸にしていきたいという点を強調していた。
なお同社では、宇佐見氏の配下に100名程度のテクノロジーコンサルタントを配置し、システム開発やソフトウェア開発の部隊とも連携して、「上流から下流までの一貫したコンサルティングを行えるようにする」(宇佐見氏)。
またアクセンチュアは同社の「テクノロジー」を支えるバックボーンとして、米Accentureの「アクセンチュア・テクノロジー・ラボラトリー(ATL)」を紹介した。このラボでは、「革新的テクノロジーをビジネスへ適用するための研究開発」が行われているとのことで、同ラボの統括ディレクター、スコット・ローズ氏も「新しいテクノロジーの発明ではなく、顧客がそれをどうビジネスで使っていくか」に重点を置いていると説明。説明会の会場へ、いくつかのプロトタイプを持ち込み、デモを行っていた。
先端技術の活用例として、各種センサーと通信技術を連動させた「センサーバス」の事例が紹介された
「インテリジェンス・セールス・スイート」として紹介されたプロトタイプ。タッチ操作や音声入力によって、その場に最適な情報を表示できるという
この腕時計型の端末は、GPSによる追跡に対応しており、子供などにはめさせておけば、位置がトレースできるという
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URL
アクセンチュア株式会社
http://www.accenture.com/jp/
( 石井 一志 )
2005/06/16 18:20
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