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「ITソリューション需要は回復傾向も、投資金額は減少」-IDC調査


CRMソリューションの導入時期
 IDC Japan株式会社は6月16日、「ITソリューションに関する調査」を発表した。同調査は、2月に国内のITソリューションユーザーを対象に実施されたもので、それによると、CRM/ERM/SCMのすべてのソリューションにおいて、2005年導入開始の割合が前年のそれを上回り、ソリューション需要の回復傾向が見られるという。

 これらのうちCRMソリューションでは、特にマーケティング分野で積極的な姿勢が見られたという。同社によれば、開始時期が2004年のソリューションが9.5%だったのに対して、2005年のものは23.8%で、大きな伸びを示している。

 ただし、導入コストが1000万円未満の割合は、SFA(Sales Force Automation)、コールセンターの両分野と比較して最も高くなっているほか、CRMソリューション導入済み企業において、「投資額が前年より増加する」と回答した企業の割合も10ポイント減少した。この傾向はERM/SCMの各ソリューションでも同様とのことで、IDC Japanでは「ユーザーの投資金額は減少傾向にあると考えられる」としている。

 また、CRM/ERM/SCMソリューションを導入するユーザー企業が、サービスベンダの選定段階で最も重視する項目は「技術力」だという。IDCではこれに関して「アプリケーションを開発する上で、最適なシステム基盤を構築するスキルが求められているのではないか」と分析。同社のソフトウェアシニアマーケットアナリスト、梶田久司氏は「ソリューションベンダは、競争力強化のために、ソリューション構築ノウハウの体系化・文書化、新たなテクノロジーソリューションとの融合、新ソリューション定着化への取り組み、の3点を考慮すべき」とコメントした。



URL
  IDC Japan株式会社
  http://www.idcjapan.co.jp/


( 石井 一志 )
2005/06/17 12:01

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