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NTTドコモ、企業システムとの親和性の高い「ビジネスFOMA」


プロダクト&サービス本部 ユビキタスサービス部長の徳広清志氏

FOMA M1000
 株式会社NTTドコモは6月28日、同社のビジネスFOMAによる企業向け携帯市場への取り組みに関する記者向けの説明会を開催した。

 ビジネスFOMAは、PCのようにメールやインターネットが使える同社の企業向け携帯電話。対応機種としてSymbian OSを搭載したモトローラ製の「M1000」が7月1日に発売される。特長として、1)一般のPCのように利用できる「PCメール・Web閲覧機能」、2)リアルタイムにメール着信が可能な「メールPush機能」、3)アドインアプリケーションによる自由な機能拡張が可能な「オープンプラットフォーム」、4)IEEE 802.11b搭載による「無線LAN機能」、5)GSM/GRPS対応による「グローバル対応」、などが挙げられる。

 PCやPDAとの大きな違いとして、リアルタイムにメールを受信できる点を挙げている。また、無線LANを搭載していることから、メール受信の際に、FOMAでヘッダ情報だけを取得し、データ量の多い本文部分は無線LANエリアで取得するなど、FOMAと公衆無線LANの使い分けも可能だ。

 同社プロダクト&サービス本部 ユビキタスサービス部長の徳広清志氏は、「高機能化により携帯電話はビジネスツールにまで進化したが、通常のインターネットが利用できなかったり、添付メールが扱えないなど、重要な機能が備わっていなかった。これに対応するのが、ビジネスFOMA」と説明。ビジネスコンシューマや法人での利用を想定しているとした。

 ビジネスFOMAの特長として、アプリケーションを自由に搭載できる点がある。説明会には、M1000対応のデータベース「Oracle Database Lite 10g for Symbian」を提供する日本オラクル株式会社 アドバンストソリューション本部長の林徹氏も同席。「M1000は、(組み込みではなく)あとから自由にデータベースを搭載できるのが特長。これにより、業務アプリケーションなどを自由に搭載できる」と、ビジネスでの利用のメリットを強調した。

 M1000対応のDatabase Liteは、ビジネスFOMAの特長であるプッシュ配信に対応。端末側にメールを送信することで、アプリケーションを自動的に起動することもできる。説明会では、基幹システムと連携した営業支援ツールや、地図と位置情報を活用した営業活動支援、ハンディターミナルとM1000を組み合わせた物流システムなども紹介された。

 無線LAN対応端末ではN900iLもあるが、「N900iLはVoIPに対応した製品で、ソリューション販売のみ。M1000はデータを扱う製品で、一般向けにも販売している」と、両製品の利用シーンは異なると説明。Symbian OSを採用している点については、「M1000がSymbian OSを採用しているだけで、LinuxやWindowsなどを搭載した端末も今後出てくる可能性はある」とした。

 今後の展開について、「M1000向けアプリケーションを開発・提供されるSIerとともに、法人市場に向けて展開していく」とした。販売目標については、「他の携帯電話のような数は出ないだろうが、10万台以上は販売したい」と語った。



URL
  株式会社NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/
  ドコモ、ビジネスユーザー向けのモトローラ製FOMA「M1000」(ケータイWatch,2005/4/14)
  http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/23471.html
  ドコモ、FOMAユーザー向けネット接続サービス「mopera U」(ケータイWatch,2005/4/14)
  http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/23476.html


( 福浦 一広 )
2005/06/28 19:56

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