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アラクサラ、相互接続検証などが行える多目的センターを開設
アラクサラネットワークス株式会社は7月11日、エンドユーザーやパートナーのために、相互接続検証やセミナーなどが行える多目的の新施設「アラクサラコラボレーションセンター(ACC)」を東京・京橋に開設した。同社の本社は神奈川県川崎市であるが、そこでは気軽に訪れることが事実上困難なため、3年間探し続けた結果、この地を探し当てたという。
同社は国産のルータやスイッチを販売するため、昨年10月1日に日立製作所とNECの合弁会社として設立され、これまでハイエンドのAX7800ルータ/スイッチ、ミドルレンジのAX5400スイッチを投入してきている。めざす基本コンセプトは一貫して“ギャランティードネットワーク”だ。この意味は、インターネットはもはやライフラインであり、このため快適で安全なネットワークソリューションの提供が不可欠という固い信念をあらわしている。
代表取締役 取締役社長の和田宏行氏
執行役員 カスタマサポート本部 本部長ACCセンター長の広澤治正氏
代表取締役 取締役社長の和田宏行氏は「2005年度は国内ハイエンドおよびミドルレンジのルータ/スイッチ市場で17%シェア獲得(エンドユーザー売上げベースで約400億円)が目標。そのためのビジネス拡大には、直販を行わない当社としては、パートナの方たちとの協業が第一。そこでACCは、具体的な協業の場を多く築くためのもの。もちろんエンドユーザーの方たちにもいつでもお越しいただく」と大目的を強調する。ACCを通じて新規顧客をもつかみ、かつ売上げの3分の1確保に向けて貢献させたいかまえだ。
また執行役員カスタマサポート部 本部長兼ACCセンター長の広澤治正氏は「特に当社ハイエンドおよびミドルレンジ製品に他社製ローエンド製品を相互接続させることで、トータルソリューションを提供できる。そのためにも他社製品との相互接続をより強化させることが重要」という。現に、ACCでの具体的な役割は、この目的が半分近くを占めている。とくにマルチベンダーにおける接続環境を自分の目で確かめ、そしてふれられることは大きい。パートナからは、なんといってもアラクサラネットワークスとともに検証でき、ビジネスチャンスを探ることができることに大きな期待が寄せられているという。
さらに執行役員 営業本部 本部長の大家万明氏は「集客もACCが果たす重要な役割。そこで顧客とともに相互接続検証を行う、こうした目的の施設は他にはないはず」と自信を示す。集客は年間約3000名が目標だ。協賛には、日立製作所、NEC、日本ネットワーク・アプライアンス、ネットワンシステムズ、住商エレクトロニクス、フルーク・ネットワークス、ネットマークス、パンドウイットコーポレーション、東京エレクトロンの9社が名を連ねるが、声をかけて10日で集まるほど大きな反響だったと驚いている。なお最終的にはSIerなど含めて15~20社にまで膨らむもようという。
主な施設概要は、相互接続検証ルームをはじめセミナールーム、商談コーナ(会議室)、サテライトオフィスなどで、パートナーがアラクサラの資格を取得するいための教育の場や連絡会などの場としても活用される。かかった費用はおよそ4000~5000万円規模。
1997年に地球温暖化防止のために京都議定書が採択されたが、2007年頃にはルータ/スイッチのエネルギー消費も、テレビや暖房機なみになるかもしれないといわれる。アラクサラはいま、こうしたことをもにらんで、ルータ/スイッチにおける環境負荷低減にも意欲的に取り組んでいるところだ。
相互接続検証ルーム。製品補完での相互接続検証や他社製品との相互接続確認が行える。ルーム内には、パートナー持込み用に6ラック、AX7800/5400用に6ラック、さらに4ラックが予備として設置されている
相互接続検証は仮想のネットワークを設定しても行われるが、これはルーティングプロトコルOSPF環境の例
セミナールームでは隣の相互接続検証ルームとの間が透明ガラスなので、実際のデモを体験しながらの受講も可能
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URL
アラクサラネットワークス株式会社
http://www.alaxala.com/jp/
ニュースリリース
http://www.alaxala.com/jp/news/release/20050711-1.html
( 真実井 宣崇 )
2005/07/12 09:20
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