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マカフィー、リモートとオンサイト両方で利用できる検証施設


 マカフィー株式会社は7月27日、日本をはじめとしたWバイト圏の国々を対象とした同社製品の検証施設「Global Double-Byte Lab」を、都内にある同社本社内に設置すると発表した。8月1日より稼働開始する。

 Global Double-Byte Labは、同社のパートナー企業やユーザーが利用できる同社製品の検証施設。ただし、ユーザーは同社の企業向け最上位サポート会員「MCC・プラチナサポート」ユーザーのみ(現在63社が登録)。利用料金は無料。なお、同社のエンジニアも利用するという。


リモートアクセス時の利用イメージ。IP Reachという機器を経由して目的の製品セグメントに接続し、操作することができる
 提供するサービスは、主にリモートからアプライアンスやソフトウェアの機能体験などが行えるリモートサービスと、実際にGlobal Double-Byte Labに来て製品の検証などができるオンサイトサービスの2種類。当初は基本的に日本のみだが、中国や韓国ユーザーへのサービス提供も計画されている。

 リモートサービスは、インターネットからSSL-VPNを利用してGlobal Double-Byte Labにログインし、新製品に新たに搭載される機能を体験したり、同社が用意したシナリオに沿って設定や使い勝手、機能の効果などを試すことができる。また、製品のオンライン・トレーニングも提供するという。

 一方オンサイトサービスは、Global Double-Byte Labに用意された機器を使ってユーザーのシステムに近い環境を構築し、導入前の正常動作やパフォーマンスの検証ができるほか、トラブルの再現テストを含めたサポート対応にも利用される。


マカフィー本社の1室に設けられたGlobal Double-Byte Lab Global Double-Byte Labに設置される機器の一覧

代表取締役社長 加藤孝博氏
 Global Double-Byte Labには同社製品のほか、サーバーやルーターなどが準備されており、開設に向けて2億円以上を投資したとのこと。同社取締役 サポート&サービス統括本部長の寺村巧氏は「ラボを使って日本語環境でも(同社製品が)正しく動くこと、万が一問題が起こってもすばやく対応できることをアピールしたい」と話す。

 同社代表取締役社長の加藤孝博氏は、4月に発生したトレンドマイクロによる大規模障害事件を挙げ「ユーザー環境での検証がいかに大事なものか改めて思い知った。ユーザーからも“マカフィーは大丈夫か?”と聞かれ、再点検を要した」と述べ、事件後セキュリティベンダーにおける検証施設の位置づけが大きくなったとした。その上で、Global Double-Byte Labは、ユーザーに検証環境を提供すると同時に、同社内でもユーザー環境に近い構成での検証を行う拠点として利用することで、同社製品の品質向上につなげるとの考えを示した。



URL
  マカフィー株式会社
  http://www.mcafee.com/jp/


( 朝夷 剛士 )
2005/07/27 15:26

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