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2009年にシンクライアント・ブレードクライアントは全PCの約10%に-IDC予測


国内シンクライアント・ブレードクライアント出荷台数予測(2004~2009年)
 IDC Japan株式会社は8月8日、国内におけるシンクライアント・ブレードクライアントの市場規模予測を発表した。なお、ここでいうシンクライアントは、HDDを内蔵しないPC型端末、ブレードクライアントはPCの基本コンポーネントを1枚のボード上に集約したもので、いずれもネットワーク依存型でセンター管理できるシステムを指す。

 これによると、2009年には国内シンクライアントの出荷台数は47万台、ブレードクライアントの出荷台数は44万台に達すると予測している。これは同年のビジネスPC出荷台数予測に対し、それぞれ5%程度を占めている。

 こうした理由について同社は、個人情報保護法の施行にともなうPCや記憶媒体の盗難や不正コピーによる情報漏えい対策として、シンクライアントなどへの注目が今後さらに高まるからとしている。

 また、シンクライアントは、通信インフラの整備やNEC・富士通・デルといった大手PCベンダーの製品・ソリューション投入などが、今後の市場成長の促進要因になるとしている。さらに、ブレードクライアントも日本HPや日立が参入し、米国を中心とした世界全体では既に約10万台が稼動しており、国内市場においても今後の成長が見込まれるという。

 同社アナリストは「シンクライアントおよびブレードクライアントはセキュリティ対策だけでなく管理コスト軽減にも有効だが、一方で導入コストが通常のクライアントPCよりも高くなる。そのため、初期導入コスト偏重の購買形態からの脱却が、市場成長には不可欠であり、業界各社においてはこうした変化を促す努力が必要である」と分析している。



URL
  IDC Japan株式会社
  http://www.idcjapan.co.jp/

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( 朝夷 剛士 )
2005/08/08 17:29

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