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米HPハードCEO、「リアルタイムで適切な情報活用を支援する」

~Oracle OpenWorld 2005基調講演

 米国サンフランシスコで開催されているOracle OpenWorld 2005。9月20日(米国時間)には、米Hewlett-Packard(以下、HP)の社長兼CEO、マーク・ハード氏が基調講演に登場し、情報を適切に運用することの大切さ、必要さを繰り返し強調した。


米HPの社長兼CEO、マーク・ハード氏
 ハードCEOによれば、企業における付加価値は“情報”だという。現在、国会図書館にも匹敵する5エクサバイトのデータが毎年生まれているというが、そうした情報を有意義に活用できるかどうかが、企業の生き残りの鍵になると主張した同CEOは、「データを受け取ることはすばらしいことだが、集めたデータが本当に価値のあるものなのか、うまくデータを管理できているのか、また一貫性があるのかなどを考えていかねばならない」とも述べる。

 つまり、よりよい意志決定の材料として使えるだけの確実性、そして変化への適応力がなければ、データを持っていても意味がないということだ。あわせてハードCEOは、リアルタイム性を維持していくことや低コストであることもそのためには重要だとしたほか、「どこにいても、どのような形でデータが保管されていても手に入るものでなくてはならず、また会社全体で利用できるものでなくてはならない」とも語った。

 こうした必要要件を満たしていくためには、ソリューションがいろいろなところで遮断される危険性を認識することや、データセットの規模、ユーザー数、パフォーマンスといったことを考慮し、システムやアーキテクチャを作っていく必要があるという。ハードCEOは、アプリケーションや企業情報、ITリソースをグローバルネットワークでリンクすることで、これらの要件をクリアし、リアルタイムなデータ提供を行えるようになったとした上で、HPではそれを支援できると主張した。

 「データをキャプチャし、それを活用できるように変換することが当社の任務。市場が動いたときに、企業も業界の標準に基づいて最大限柔軟な対応ができるようにしていくことが目的だ」と述べたハードCEOは、そのために35億ドル相当の投資をしているとHPの取り組みを説明。さらに、「これからも投資をする。革新的な投資をしながら、よりよいソリューションを提供していけるだろう」と自信を示した。

 また、「当社は業界標準に基づいているのでTCOを下げられる」としたほか、「情報を必要な時に必要な場所にうまく提供する。それでビジネスマネージャがいい判断をできるようになる」と再度主張。そうした状況を継続していくために、「顧客のニーズに応えていくし、直接的なコミュニケーションに代わるものはないので、必ず定期的にコミュニケーションを図っていく」ことをコミットし、講演を締めくくった。



URL
  Oracle OpenWorld 2005
  http://www.oracle.com/openworld/


( 石井 一志 )
2005/09/21 13:31

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