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米Oracle、米Siebel買収に対してコメント-顧客満足度の向上に自信


OracleのOracle Support and Oracle On Demand担当上級副社長、ユルゲン・ロットラー氏

Oracleの社長 チャールズ・フィリップス氏(左)と、SiebelのCEO ジョージ・シャヒーン氏(右)
 米Oracleは9月19日(米国時間)より本格的に開催されているOracle OpenWorld 2005の中で、買収を発表したばかりのCRMベンダ、米Siebelに関するコメントを何度か発表。同社Oracle Support and Oracle On Demand担当上級副社長、ユルゲン・ロットラー氏が「(PeopleSoftの買収の際には)今までよりも10%程度高い顧客満足度をPeopleSoftの顧客から得られた。今回も同じようにできるだろう」と述べるなど、買収を成功に導くことに対して、繰り返し自信を表明した。

 また米Oracleの社長、チャールズ・フィリップス氏は、「当社でもオンデマンドのホスティングは5年前から手がけており、成長しているが、CRMはそれほどなかったので、Siebelが加わることによってもっと貢献できるだろう。ホステッドアプリケーションのベンダでは、同社と一緒になって最大の規模になる」としたほか、「カスタマのバリューを重要視」した施策を行っていくことを何度も強調。今後は、スイート化に力を注いでいくとも語っている。

 さらに、フィリップス社長は、新規の顧客に対してはどのCRMソリューションを提供していくのかという質問に対して、提案時に参照するマトリックスがあり、それに従って営業を行っていくとしたが、「顧客の希望を第一と考えているので、強制はしない。“プランB”を提案することもありうる」とも述べ、“押し売り”はしない意向を示した。

 一方、顧客向けのセッションには買収された側、SiebelのCEO、ジョージ・シャヒーン氏が登場。すでに顧客が投資した同社のソリューションに対して「Oracleが引き続きサポートしていくだけでなく、強化していく。Oracleのグローバルなチームに入り、顧客にとってサポートが強化される。これは良いニュースだ」と述べ、買収を歓迎。また、「顧客を向いたソリューションが重要だと考えている。パートナーにとっても、1つのベンダに集めたほうが都合がよいだろう」と述べ、顧客第一主義を再度強調するとともに、パートナーにとっても価値が生まれてくるだろうとの見解を示していた。




URL
  米Oracle
  http://www.oracle.com/
  米Siebel
  http://www.siebel.com/

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( 石井 一志 )
2005/09/21 17:30

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