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国内サーバー市場のユーザー投資動向、2005年は増加傾向に-IDC Japan


【出典:IDC Japan】国内サーバー市場産業分野別投資額の前年比成長率、2004年
 IDC Japan株式会社は9月28日、2004年における国内サーバー市場のユーザー投資動向を発表した。調査対象は、x86/RISC/メインフレームの各サーバー市場で、これによると、公共・公益分野や通信・メディア分野で前年を上回る投資が行われたほか、小規模企業におけるサーバー投資が回復し、前年比8.8%の伸びを見せたという。

 産業分野別では、2000年問題対策として導入されたRISCサーバーやメインフレームの分野で買い換えが活発に行われ、公共・公益においてサーバー投資が前年比13.1%増加。通信・メディアでも、競争の激化を背景にサーバー投資を継続的に行ったことから、同2.6%の増加となった。一方、運輸は同マイナス17.7%と大幅な落ち込みを示しているが、IDCでは「これは更新需要の谷間にあったことが原因」と分析している。

 アプリケーション分野を見ると、ERP/CRM/SCMなどの業務アプリケーションや会計・給与パッケージなどが含まれる「ビジネスプロセシング」において、前年比3.8%増と、このセグメントで唯一増加を見せた。同分野ではシステム更新需要が強かったことが原因という。

 また、IDC Japanのサーバー投資動向調査によると、2004年に行った「次年度の投資意欲」の調査で、「当年度並み」と回答した企業の割合は2003年に比べて減少。「増加予定」「減少予定」との回答は、それぞれ3.4ポイント、0.8ポイントの増加になっている。

 こうした傾向に関して、IDC Japan サーバー シニアマーケットアナリストの唐澤正道氏は「様子見から脱却し積極的にサーバー投資を行うユーザーと、投資を控えるユーザーに分かれ始めた。『増加予定』との回答比率が前回調査よりあがっていることから、2005年はサーバー投資が増加傾向になると推測できる」と分析している。



URL
  IDC Japan株式会社
  http://www.idcjapan.co.jp/


( 石井 一志 )
2005/09/28 19:30

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