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ラック、セキュリティ監視センター「JSOC」を公開


 株式会社ラックは9月30日、セキュリティ監視サービス提供の拠点となるリモート監視センター「JSOC(Japan Security Operation Center)」を公開した。

 ラックはもともとシステム開発を手がけていた企業だが、1995年ごろからセキュリティのビジネスを手がけはじめた。セキュリティ事業としては検査、コンサルティング、セキュリティを踏まえたシステムを構築するサービスなどを行っており、1996年ごろから提供を始めたセキュリティ検査に関しては、すでに顧客が2000社を突破するなど、現在では同分野でも著名な企業の1つになっている。

 その中の監視業務では、2000年、お台場に監視センターを設けてセキュリティ監視サービスをスタートさせたが、2002年に神谷町へ移転させ、24時間365日体制でのセキュリティ監視・分析とレスポンス提供を行っている状況。また今回は公開されなかったが、同じ場所にコンピュータセキュリティ研究所を設置しており、新しい攻撃や脆弱性、インターネット上の事象の予兆などの情報収集、分析・検証作業を行って、JSOCにフィードバックしているという。

 センサー数は6月末現在で501。各センサーから入ってくるインシデントに対しての対応や、レベルの高いクラッカーに狙われた場合などの警報発動、監視対象サイトのセキュリティチェックなどのサービスを、JSOCでは日々提供しつづけている。


セキュリティ監視作業を実施しているJSOCの風景。左上の小さなディスプレイに表示されているように、ネットワーク上のトラフィックの状況なども監視している。またその下のディスプレイには、ハニーポット(クラッカーをおびきよせるおとり用のサイト)の状況がリアルタイムで表示されている 前方の大きなディスプレイにもハニーポットの様子が表示されている。「当社の監視しているサイトはセキュアにした後で監視するケースが多いので、おおむね安全なケースが多いが、あたらしいウイルス、攻撃方法などを経験するためにあえて攻撃にさらしている」(ラックの代表取締役社長、三輪信雄氏) こちらは、セキュリティインシデントに対応するスタッフ“分析チーム”が詰めているところ。細かいレベルまでを見てどういう攻撃なのかを分析したり、未知のウイルスを発見した際に、それを逆アセンブルして解析したり、といった作業を行うという


URL
  株式会社ラック
  http://www.lac.co.jp/
  JSOC
  http://www.lac.co.jp/business/jsoc/


( 石井 一志 )
2005/10/03 00:00

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