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米Microsoftデベロッパーマーケティング グループプロダクトマネージャのエリック・フィーグラー氏
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マイクロソフト株式会社は10月5日、同社のWebホスティングサービス市場への取り組み状況および戦略に関するプレス向け説明会を開催した。同社はWebホスティングなどASP事業そのものを「過小評価していた」と反省、Linuxが主流のWebホスティングサービスでWindowsベースのサービスを普及させる考えを示した。
Webホスティングサービス市場について、米Microsoftデベロッパーマーケティング グループプロダクトマネージャのエリック・フィーグラー氏は、「ホスティングサーバーとWebサイトの数は年間30~35%成長している。また、売上高では年間8.15%伸びており成長市場」と分析。「Webサイトを持たない企業はまだまだ多く存在しており、今後さらに成長する可能性がある」と、同社にとっても市場機会がある分野であると述べた。
とはいえ、Webホスティングサービス市場ではLinuxが主流で、Windowsを使っている事業者はまだまだ少ない。「Windowsに対する間違った認識を持たれていることや、アプリケーションが不十分という問題がある。Windowsに対する誤解を解決し、アプリケーションに関しては、特殊ツールや新アプリケーションの開発などで対応する」(フィーグラー氏)と、Webホスティング事業者に対して正しいメッセージを発信し、パートナーシップを構築することで改善していくとした。
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米Microsoftコミュニケーションセンター ホスティングソリューショングループ ディレクターのジョン・ザンニ氏
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Webホスティング事業者に提供する製品としては、「Web Site Starters for Windows」を用意。これはポータル構築用アプリケーションの「DotNetNuke」やブログ・フォーラム・フォトギャラリーの機能を提供する「Telligent Community Server」といったアプリケーションをセットにしたもの。
この中のDotNetNukeは、同社がオープンソースソフトウェアとして無償提供しているアプリケーションで、テンプレートを用いて手軽にサイト構築を行えるのが特長。米Microsoftコミュニケーションセンター ホスティングソリューショングループ ディレクターのジョン・ザンニ氏は、「DotNetNukeを利用しているサイトは、ドメイン数で3万存在している」と、利用ユーザーは増えていると紹介した。
そのほかのアプリケーションとして、SWsoft社のSiteBuilder for Windowsを紹介。これはWebブラウザベースのサイト構築アプリケーションで、「5ステップでサイトを構築できる」(ザンニ氏)のが特長。ホスティング事業者向けに2006年9月30日まで無償で提供するキャンペーンも実施している。
ザンニ氏は、「米国の大手ホスティング事業者では、これまでWindowsはローエンド向けのサービスは使えないと考え、Linuxを利用していた。しかし、現在ではWindowsベースのローエンド向けサービスを提供している」と、Windowsが採用されている事例を紹介。「結果、利用者からの問い合わせ数はLinuxよりも少なく、解約率もLinuxに比べて少ないため、Windowsを利用したサービスの方が利益率が高くなっている」と、ホスティング事業者にとってWindowsベースのサービスを採用するメリットは大きいとした。
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DotNetNukeを採用しているイタリアのホスティング事業者
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SiteBuilderのウィザード。サイトのデザインは豊富に用意されている
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■ URL
マイクロソフト株式会社
http://www.microsoft.com/japan/
DotNetNuke(英語)
http://www.dotnetnuke.com/
SWsoft
http://www.swsoft.com/
( 福浦 一広 )
2005/10/05 14:49
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