「企業のニーズに合わせて、今後もItaniumとXeonの価値を提案するターゲットマーケッティングを継続していく」、そう語るのは、米Intelデジタル・エンタープライズ事業本部エンタープライズ・プラットフォーム・マーケティング ディレクターのキャロル・バレット氏。バレット氏に、同社のエンタープライズ戦略などについて話を伺った。
■ エンタープライズが求めるものはソリューション
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米Intelデジタル・エンタープライズ事業本部エンタープライズ・プラットフォーム・マーケティング ディレクターのキャロル・バレット氏
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まずItaniumについては、ソリューションを重視したマーケティングを行うと説明する。Itaniumに関しては、9月27日にハードウェアベンダーおよびソフトウェアベンダー15社が参加する「Itanium Solutions Alliance」が発足したところ。バレット氏は、「このアライアンスは、ソリューションの適用性を高めることを目的としたもの。ソフトウェアベンダーが参加しているというのが大きなポイント」と、ソリューションを重視したアライアンスであるとした。
同社はItaniumをスケールアップに最適なプロセッサとして、ミッションクリティカルな業務向けに展開している。今回のItanium Solutions Allianceでは、Itaniumベースの基幹システムや科学技術計算システムに対応したソフトウェアを増加させることが大きな目的となっており、Itaniumが狙う市場開拓を後押しする重要なアライアンスといえる。バレット氏は、「エンタープライズが求めるものはソリューション。今回のアライアンスでItanium向けのソリューションを充実させ、ビジネスニーズに対応していく」と説明する。
Itanium搭載サーバーからの撤退報道がなされているデルが同アライアンスに不参加であることについては、「このアライアンスの焦点は、ソリューションでのエコシステムを構築する点にある。デルは、(エコシステムの構築に)プライオリティをおいていないため参加していない。今後アライアンスに入るとも予測していない」と、方針の違いがあると説明。あくまでもソリューションを充実させることでItanium普及を目指すアライアンスであると強調した。
■ デュアルコアXeonは近日発表-マルチコア対応を重視
Xeonについては、32ビットからの移行サーバーなど、汎用的なサーバー用途に向けたマーケティングを行うと説明。利用目的に応じて、パフォーマンスを重視した製品、ラックマウントサーバーに最適化した製品、消費電力を抑えた製品など、ラインアップを充実させるとしている。
また、マルチコア化も同社の大きな戦略のひとつであると説明。「並列化によりパフォーマンスを向上させることが大きな目的。同時に消費電力を抑えるのにも効果がある。Intelでは、マルチコア化に向け15のプロジェクトを進めており、2006年には、デスクトップ向けで70%以上、サーバー向けで85%以上、ノートPC向けで70%以上がマルチコアに対応したプロセッサに移行するだろう」(バレット氏)と述べた。
Xeonのマルチコア対応プロセッサとして、デュアルコアXeon(開発コード名:Paxville)を「数週間以内」(バレット氏)に発表するとしている。「このプロセッサはパフォーマンスを大幅に向上するもの。もうまもなく発表できるので楽しみにしていてほしい」とした。
■ URL
インテル株式会社
http://www.intel.co.jp/
■ 関連記事
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・ インテル、ハイエンド・中電圧版などのXeonプロセッサ新モデル(2005/09/27)
( 福浦 一広 )
2005/10/06 13:04
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