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米Dell Inc.社長兼CEOのケビン・ロリンズ氏
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デル株式会社は10月31日、米Dell Inc.社長兼CEOのケビン・ロリンズ氏およびデル代表取締役社長の浜田宏氏より、日本およびグローバルでの同社のエンタープライズ事業の取り組み状況と今後の戦略に関する説明会を開催した。
グローバルでの同社の成長について、ロリンズ氏は「サーバー・ストレージでは、これまでに350億ドルの売上を達成している。インストールベースでは、Oracleが7万台、SAPが7000台、HPCが750台をこれまでに出荷した」と、サーバー製品が好調に推移していると説明。「サービスに関しても、これまでに120億ドルを超える売上を達成した」と、同社のエンタープライズビジネスが順調に成長していることを強調した。
また、これまで同社の売上の多くが米国中心であったことに触れ、「2004年第2四半期から2005年第2四半期にかけては、米国以外の市場での出荷台数の伸びが30%を超す成長となった」と、欧州や日本、アジア太平洋地域での成長が同社の利益に大きく貢献していると説明、今後も各地域での成長を促進すると述べた。
売上高については、3~4年後までに800億ドルに拡大すると宣言。ロリンズ氏は「この成長を達成するには、事業の裾野を広げることが重要」とし、「現在売上高の半分近くをデスクトップ製品が占めている現状を改善する必要がある」と、モバイル製品やサーバーなどが成長のカギをにぎると述べた。
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売上高800億ドル達成時の製品構成。デスクトップ製品以外で65%を目指す
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市場の各分野での同社のシェア予測。サーバー市場で30%以上のシェアを目指している
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デル代表取締役社長の浜田宏氏
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日本についてロリンズ氏は、「日本はDellにとって戦略的な国」であると同社にとって重要な地域であると強調する。日本市場の動向について浜田氏は、「大規模案件などで、プレセールスからポストセールスまでDPS(デル・プロフェッショナル・サービス)がカバーしており、非常に好調。また、メインフレームやUNIXなどからIAサーバーへのマイグレーション案件も多数いただいている」と、エンタープライズ向けのサービスの充実が大規模案件獲得に効果が出ていると説明。保守サービスの監視センターであるECC(エンタープライズ・コマンド・センター)や、基幹系システムや商用システムのサポートに対応するプラチナサービスなど、「ミッションクリティカル分野にも対応するサービスを充実させている」と、エンタープライズ向けサービスも整備されつつある点を強調した。
また、2005年第2四半期のIAサーバーの国内シェアで1位を獲得したことに触れ、「第3四半期も前年同期比で25%の伸びを示しており、2005年通期でナンバーワンを獲得するだろう」(浜田氏)と、年間でも1位になる見込みだとした。
■ URL
デル株式会社
http://www.dell.com/jp/
( 福浦 一広 )
2005/10/31 20:03
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