マイクロソフト株式会社は11月1日、マイクロソフト認定資格プログラム(MCP)の資格体系を改定すると発表した。新体系は、今後提供される新製品から順次適用され、米国では2006年1月初旬より、国内では2006年春ごろより開始される見込み。まずは、SQL Server 2005とVisual Studio 2005の両製品での適用が予定されている。
今回の新プログラムの特徴は、特定の技術・製品に関する知識の深さを問う「テクノロジーシリーズ」、各職務に求められる応用的スキルを確認する上級資格「プロフェッショナルシリーズ」、ビジネス上の課題をITソリューションで解決できる能力を評価する最上位資格「アーキテクトシリーズ」の3階層構造になっている点。さらに各階層を複数の専門分野に分けることによって、特定の分野に関するスキルを適切に評価できるような仕組みを導入するという。
これらのうち、現在はテクノロジー、プロフェッショナルの両シリーズで構成が明らかになっている。まずSQL Server 2005のテクノロジーシリーズとして、出発点となる「Technology Specialist」(1試験)が用意され、その上位にプロフェッショナルシリーズである「Databese Administrator」「Databese Developer」「Business Intelligence Developer」(各2試験)の「IT Professional」資格3種が設置される。
一方のVisual Studio 2005では、Webアプリケーション、Windowsアプリケーション、エンタープライズアプリケーションの分野において、テクノロジーシリーズである「Technology Specialist」資格3種(各2試験)と、プロフェッショナルシリーズの「Professional Developer」資格3種(各1試験)が用意される。なお、SQL Server 2005、Visual Studio 2005とも、プロフェッショナルシリーズの資格を受験するためには、指定されたテクノロジーシリーズの試験にあらかじめ合格している必要がある。
また、既存体系での資格取得者に対しても、新資格へのアップグレードパスを用意する。MCDBA(Microsoft Certified Database Administrator)、MCAD(Microsoft Certified Application Developer)、MCSD(Microsoft Certified Solution Developer)for Microsoft.NETの資格取得者は、対応する新資格(プロフェッショナルシリーズ)を取得する場合に、一般よりも少ない試験科目数で取得できるようにする。加えて、一部資格に関しては、アップグレード専用の試験を設けるという。
なおマイクロソフトでは、2006年4月30日までにMCDBA、MCAD、MCSDの各資格を取得した人(現在すでに取得している人を含む)に対して、アップグレード用試験を1試験分無料で受験できるチケットを1枚配布。速やかに新資格体系にアップグレードできるように支援するとのこと。
もっとも、新体系の資格が登場するからといって既存の資格がすぐに無効になるわけではなく、「関連製品や技術の需要が続く限り、それらを対象とした技術を身に付けた技術者であることを明示する」(同社)意味を持ち続けるという。また旧体系の資格も当面は並行して提供されるほか、今後新たに提供される製品の資格についても、旧資格取得者に対するアップグレードパスを用意するとしている。
■ URL
マイクロソフト株式会社
http://www.microsoft.com/japan/
プレスリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2472
( 石井 一志 )
2005/11/01 19:05
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