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マイクロソフト、パートナーカンファレンスを開催

優秀パートナー24社を表彰

ダレン・ヒューストン社長
 マイクロソフト株式会社は11月16日、東京プリンスホテルにおいて、同社の販売パートナーなどを対象としたMicrosoft Japan Partner Conference 2005を開催した。

 会場には、パートナー企業など約800人が集まり、マイクロソフトの事業戦略などに熱心に耳を傾けていた。

 冒頭、挨拶に立ったダレン・ヒューストン社長は、「2005年度の総括と2006年度戦略」を題して講演を行った。ヒューストン社長が、今年7月に日本法人社長に就任して以来、販売パートナーの前に公式な形で姿を見せたのはこれが初めてのこと。それだけに、まずは自らの経歴をスクリーンに表示しながら、自己紹介する形で講演がはじまった。

 今回の講演で特徴的だったのは、国内のSIerの成果を具体的な数字や事例などを含めて提示したことだ。

 日立システムアンドサービス、日本ビジネスコンピューター、グレープシティ、アクセンチュアといったパートナー企業におけるマイクロソフト製品の取扱量の大幅な拡大と、それによって実現された成功事例などを紹介。また、日本のSIerは、計画立案における部分が弱いこと、また、マーケティング力を強化する必要があることを指摘。その分野においては、マイクロソフトと積極的な協業を行っていく必要があるとした。ヒューストン社長は、最後に、さらなるビジネスの発展を目指して、パートナーシップの強化を推進していくことを改めて訴えた。


米Microsoftのスティーブ・バルマーCEO
 また、同カンファレンスの開催にあわせて来日した米Microsoftのスティーブ・バルマーCEOは、「Win, Drive, Grow Together」をテーマに講演。いつもながらのパワフルな語り口に聴衆は引き込まれていた。

 バルマーCEOは、「マイクロソフトは設立以来、パートナービジネスによって成功してきた企業だ」と前置きし、「マイクロソフトを支持していただき、エネルギーを注いでいただき、さらに、いい仕事をしていただいたことに感謝している」と語った。

 また、マイクロソフトとウィルコム、シャープの協業によって12月上旬に出荷が予定されているW-ZERO3を取り出して、「わずか数カ月前には私が知らなかった新しい利用環境が出来上がっている。これは、世界を変えるすばらしい出来事だ」などと語った。

 講演の最後には、「私は、マイクロソフトに入社して25年になるが、過去とは比べものにならないほど、これからのマイクロソフトの将来にワクワクしている。それはテクノロジーの将来に期待がもてること、そして、パートナー企業がそれにコミットしてくれているからだ」とした。


 その後、マイクロソフトの真柄泰利執行役常務から「2006年度中堅中小企業・地方自治体ビジネス戦略」が発表され、マイクロソフトが取り組んでいる中堅、中小企業向けのビジネスの実態の紹介とともに、「当社には8万件にのぼる中堅、中小企業ユーザーのデータがある。パートナー各社は、マイクロソフトに自社の得意分野を教えていただき、このデータを活用しながら一緒にビジネスをしていきたい」と協業強化を呼びかけた。

 平井康文執行役常務は、「エンタープライズ分野での協業」を説明。エンタープライズ分野におけるパートナー支援強化のために、約50人の社員を増員したこと、さらに、新組織を設置し、より戦略的な支援が行える体制を構築したことなどを示したほか、今後、需要拡大が見込まれる日本版SOX法に対応したビジネスチャンスについても、パートナー各社と協業をしたいと話した。

 さらに、鈴木協一郎執行役が、「マイクロソフトの最新テクノロジー戦略」として、明日発表予定のVisual Studio 2005、SQL Server 2005、BizTalk Server 2005をはじめ、来年までの間に、数多くの製品がマイクロソフトから登場すること、そこに革新的な技術が採用されていることを説明。また、国内の販売パートナー向けには初公開となるWindows Vistaによる操作環境、開発のデモンストレーションも行った。


真柄泰利執行役常務 平井康文執行役常務 鈴木協一郎執行役

ビジネスパートナー営業本部長の宗像淳業務執行役員
 講演の最後は、ビジネスパートナー営業本部長の宗像淳業務執行役員が登壇。「パートナー戦略とご支援策」として、具体的なパートナー支援策について説明した。

 宗像業務執行役員は、マイクロソフトの期末となる今年6月末までの2005年度のパートナー戦略が成功裏に終了したことを報告し、GTM(Go-To-Market)と呼ばれるパートナー支援策で、マイクロソフト製品の売り上げが倍増したことなどを紹介した。

 7月からの今年度においても、この施策を継続することを明らかにするとともに、パートナーの得意分野に応じたソリューション提案の強化、それに伴う協業施策の推進を掲げた。

 また、パートナー向けのテクニカルサポートを提供している事例や、その効果について説明。そのほか、認定制度や、パートナープログラムの支援体制を、パートナーの得意分野(コンピテンシー)ごとに切り分け、より密着した形で推進することなどを発表した。


懇親会の様子
 一方、Japan Partner Conference 2005の終了後には懇親会が開かれ、Microsoft Partner Program JAPAN AWARD 2005の受賞パートナー24社が、バルマーCEOと、ヒューストン社長から表彰された。

 表彰者は別表の通り。各分野ごとに表彰されたほか、ワールドワイドのアワードにも表彰された企業には、特別賞が改めて授与された。


バルマーCEOによる表彰式 ワールドワイドアワード特別賞受賞企業 バルマーCEO、ヒューストン社長と受賞パートナー各社


Microsoft Partner Program JAPAN AWARD 2005 受賞パートナー
ワールドワイドアワード特別賞 日本ビジネスコンピューター株式会社
住商情報システム株式会社
富士通株式会社
日本電気株式会社
ライセンスオンライン株式会社
株式会社ビー・エム・エル
協立情報通信株式会社
都築電気株式会社
株式会社大塚商会
株式会社静岡情報処理センター
コンピテンシーアワード事例部門
IT Infrastructureソリューション最優秀賞
株式会社CSKシステムズ
コンピテンシーアワード事例部門
Business Intelligenceソリューション最優秀賞
株式会社インテック
コンピテンシーアワード事例部門
Information Workerソリューション最優秀賞
株式会社ユーフィット
コンピテンシーアワード事例部門
Integrated E-businessソリューション最優秀賞
株式会社アイシーエス
コンピテンシーアワード事例部門
Securityソリューション最優秀賞
株式会社大塚商会
コンピテンシーアワード事例部門
Mission Critical Systemソリューション最優秀賞
日本ユニシス株式会社
コンピテンシーアワード事例部門
中堅・中小IT活用最優秀賞
協立情報通信株式会社
コンピテンシーアワード事例部門
中堅・中小IT活用最優秀賞
北海道NSソリューションズ株式会社
コンピテンシーアワード事例部門
E-Japan最優秀賞
株式会社南日本情報処理センター
コンピテンシーアワード事例部門
マイクロソフト認定資格活用最優秀賞
株式会社富士通四国システムズ
コンピテンシーアワード
ISVアプリケーション部門
ISVアプリケーション最優秀賞
日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社
ソリューションビジネス特別賞 日本電気株式会社
ラーニングソリューションアワード
最優秀認定技術教育センター賞
グローバルナレッジネットワーク株式会社
マイクロソフトコンサルティングパートナーアワード
最優秀マイクロソフトコンサルティングパートナー賞
日本ビジネスコンピューター株式会社
マイクロソフトグローバルアライアンスパートナー特別賞 アクセンチュア株式会社

ワールドワイドアワード特別賞
2005 Worldwide Partner Program AWARD Winner 株式会社大塚商会
富士通株式会社
2005 Worldwide Partner Program AWARD Regional Winner 株式会社静岡情報処理センター
2005 Worldwide Partner Program AWARD Finalist 協立情報通信株式会社
住商情報システム株式会社
都築電気株式会社
日本電気株式会社
日本ビジネスコンピューター株式会社
株式会社ビー・エム・エル
ライセンスオンライン株式会社



URL
  マイクロソフト株式会社
  http://www.microsoft.com/japan/


( 大河原 克行 )
2005/11/17 00:01

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