日本電気株式会社(NEC)は11月24日、情報通信システムや業務用端末機器などの開発、製造、販売などを行うNECインフロンティア株式会社の株式公開買い付け(TOB)を実施し100%子会社化するなど、企業向けネットワークソリューション事業におけるグループ体制の再編策を発表した。
NECは11月24日に行った取締役会において、NECインフロンティアを2006年5月をめどに完全子会社化することを決議した。7月をめどにIP電話システムの製品開発にかかわる経営資源をNECインフロンティアに集める方針。NECインフロンティアは、NECの事業本部の1つとして「UNIVERGE」などIP電話システムを中心に約1000名を製品開発部隊にあて、小規模向けのキーテレフォンから大規模向けのIP-PBX、SIPサーバーまでを取扱う見込みだ。
現在NECはNECインフロンティア株の53.31%を所有しており、残りを1株569円で11月25日より2006年1月12日まで買い付けを実施する。NECインフロンティア株は11月22日の終値が477円、それまでの1カ月の平均が474円であったため、それぞれ約19.3%、約20%のプレミアムが付くことになる。なお、NECインフロンティアが所有する自己株式を除く株式を取得できない場合、2006年5月1日に株式交換を行って完全子会社とする。
また、NECネッツエスアイ株式会社をNECグループにおけるネットワークソリューション事業の中核会社と位置づけ、2006年4月にNECの100%子会社であるNECテレネットワークスを株式交換によりNECネッツエスアイの完全子会社とする。音声・IPネットワーク技術に強みを持つNECネッツエスアイとNECテレネットワークスの光・無線データ通信技術を統合することで、ネットワーク関連のアウトソーシングサービスを中心に強化を図る。
同時にNECとNECネッツエスアイの営業・セールスサポート・SIサービスなどの機能分担やマーケット分担を明確化し、リソースの全体最適化などの連携を強化する。
さらにNECマグナスコミュニケーションズ、NECエンジニアリング、NECシステムテクノロジーなどグループ各社のネットワーク関連SEや営業要員約200名を、2006年4月までをめどにNECに集結する。
一連の施策により、NECグループのネットワークソリューション事業を整理し、IPネットワーク関連製品の開発や営業、SI、保守運用サービス力強化を図る方針。
■ URL
日本電気株式会社
http://www.nec.co.jp/
NECインフロンティア株式会社
http://www.necinfrontia.co.jp/
NECネッツエスアイ株式会社
http://www.nesic.co.jp/
プレスリリース
http://www.nec.co.jp/press/ja/0511/2404.html
( 朝夷 剛士 )
2005/11/24 18:50
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