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デル、技術検証センターを拡張-内部の様子を本誌に独占公開


デル本社5階のDTSCの入口
 デル株式会社は11月29日、神奈川県川崎市の同社本社5階に設置していたエンタープライズ・ソリューションの技術検証施設「デル・テクノロジー・ソリューション・センター(DTSC)」のスペースを従来の約2.5倍に拡張し、新たにオープン。その内部の様子を、本誌にいち早く公開した。

 DTSCは、2001年8月からデル本社内に設置していた技術検証施設で、実際にユーザーが導入する環境と同様のシステム環境を実現。接続性や互換性といった技術的検証を行うことを目的としている。

 デルのエンタープライズ事業の拡大に伴って、従来の施設では対応しきれなくなったため、今回の大幅な拡張となった。

 従来のDTSCでは13ラックに留まっていたものを30ラックにまで拡大。PowerEdgeサーバーで約300台、Dell|EMCストレージで約60台(エンクロージャ数)、ファイバチャネルのポート数を350ポート用意するなど、大幅な拡張を図った。

 また、DPS(デル・プロフェッショナル・サービス)で提供しているソリューションごとのエリアを新設。マイクロソフト、Oracle、SAP、ストレージ、HPCC(ハイパフォーマンス・コンピューティング・クラスタ)、ThinPC、Altiris、VMwareといった、同社が提供する主要ソリューションごとに、技術検証できるようにした。


サーバーラックは、免震構造のものも一部採用しており、実際に動いている様子も見られる HPCC用のエリア。現在は20台のサーバーで構成されているが、ユーザー環境にあわせて増減する ThinPCの検証エリア。最近は注目が集まっているソリューションのひとつ

物理的に隔離したセキュリティルーム。ネットワーク環境も隔離されている
 さらに、外部からのアクセスが制限されたセキュリティルームを新設することで、物理的に隔離した形でのセキュリティを確保したほか、DTSC内のその他の検証エリアとは別の独立したネットワーク環境としたことで、ユーザーが実際に活用している生のデータを持ち込んで検証するといった作業の場合でも、情報漏えいを防止した形での対応を可能とした。

 そのほか、DTSC内のマシンとネットワーク接続されたカンファレンスルームを併設。同エリアには、プロジェクタなどを用意したほか、サーバーやストレージを遠隔操作しながらの打ち合わせやデモストレーション、教育などを可能としている。

 DTSCでは、教育用のサーバーを新たに用意したことから、パートナーやユーザー、デル社内のトレーニングにもDTSCを活用できるとしている。


こちらは従来からのエリア。拡張にあわせて若干のレイアウト変更を行った このラックは、DTSCの拡張とともに新たに用意したもの。外部でのセミナーなどに持ち出すことができる。2台あるが、1台は早くも外部のセミナーに持ち出されていた カンファレンスルーム。打ち合わせやデモ、教育が可能。12席用意されている

 「新たに拡張したDTSCを活用することで、最新技術の検証や異なるバージョンの組み合わせの動作検証などを、より迅速に行うとともに、ユーザーへの提案の妥当性(Proof of Concept=POC)の検証、システムの導入および稼動までの期間をさらに短縮できる。デルが投入する最新のエンタープライズ製品はすべてここに持ち込まれることから、最新の環境での検証が行える」(同社)としている。

 1月に投入予定の新たなテープバックアップソリューションや、来年投入される予定の次世代PowerEdge製品群もいち早く導入する予定だという。



URL
  デル株式会社
  http://www.dell.com/jp/
  プレスリリース
  http://www1.jp.dell.com/content/topics/segtopic.aspx/pressoffice/2005/051129?c=jp&l=jp&s=corp


( 大河原 克行 )
2005/11/29 18:30

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