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事業提携内容のイメージ
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トランスコスモス取締役副会長 谷澤寿一氏
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トランスコスモス株式会社は12月13日、韓国の東部情報技術株式会社と資本提携を行い、同社資本の約5%にあたる約37億ウォン(約4億4400万円)を出資したと発表した。また、2006年春をめどに両社が出資(比率はトランスコスモスが34%、東部情報技術が66%)する合弁会社(仮称:東部情報技術ジャパン)を設立する。
東部情報技術は、韓国財閥で13位の規模である東部グループの情報サービス部門で、システムインテグレーション・システムマネジメントを主な業務内容としている。売上高は2005年度約1384億ウォン(約166億円)を見込んでいるが、トランスコスモスとの提携などを足がかりに日本をはじめとしたアジアへの展開を強化し、2010年には売上1兆ウォンを目指すとしている。
トランスコスモスは、提携により東部情報技術を通して韓国の日系企業をはじめとする企業ユーザーに対して、コンタクトセンターやBPO(Business Process Outsourcing)をはじめとする事業展開を行う。また、同社の子会社である応用技術が持つ防災エンジニアリングやIT水準診断事業の技術・ノウハウを東部情報技術に提供する。
一方、東部情報技術は、トランスコスモスの技術・ノウハウにより韓国国内での事業を強化すると共に、日本に設立する合弁会社にてシステムインテグレーション事業や韓国系ソフトウェアの販売などを行う。また、日本国内の韓国人エンジニアを育成・供給する総合人材事業も推進するとしている。
トランスコスモスは1998年から累計で約500人の韓国人エンジニアを正社員として受け入れ、自動車業界向け開発・設計業務を受諾しており、今回の提携はさらにスキルの高い韓国人エンジニアの長期確保を狙う側面もある。
トランスコスモス取締役副会長の谷澤寿一氏は、合弁会社における事業について「韓国には日本にない有用なオープン系ネットワークソリューションがある。これを単に持ってくる“ブローカー”にはならず、SI事業に取り入れて導入から保守、改善などシステムサイクルを維持していく」と述べた。
また、応用技術の防災エンジニアリングをはじめとした技術を、韓国を足がかりに「最終的には中国やASEANなどグローバル展開を図りたい」と語った。
■ URL
トランスコスモス株式会社
http://www.trans-cosmos.co.jp/
プレスリリース
http://www.trans-cosmos.co.jp/new_f/press051213.html
( 朝夷 剛士 )
2005/12/13 16:55
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