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取締役 事業開発本部の町田栄作氏
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事業開発本部 本部長の宗像義恵氏
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インテル株式会社は12月20日、同社事業開発本部の取り組みについて、記者向け説明会を開催した。説明会には同社取締役 事業開発本部の町田栄作氏が出席、同社の新規需要開拓の現状について説明を行った。
同社の事業開発本部は、いわば「モノを売らない営業」。町田氏は、「直接的に製品を売るのではなく、“usage(使用法)”を増やすことで、新規需要を開拓することを目的としている」と説明する。体制としては、ソフトウェアソリューションやコンパイラ・ツールなどを提供する「ソフトウェアソリューショングループ」と、顧客やパートナーに対し、技術動向や新ソリューションなどを紹介する「インフリューエンサーセールスグループ」の2つのグループに分かれて対応している。具体的な動きとしては、つくばエクスプレスでのWiFi実証実験、WiMAX、デジタルヘルスケアなどが行われているという。
事業開発本部 本部長の宗像義恵氏は、「技術の民主化」の推進を事業開発本部のミッションとしていると話す。「かつてのコンピュータは、限られた人たちのみが使えるものであった。それが現在では、小学生でも使えるものに発展した」と説明。「とはいうものの、コンピュータを使っているのは、全人類の10%程度。われわれは、“Next 10%”にアプローチするために、どのような方法があるのかを検討している。これを実践するのが事業開発本部」という。需要をどう喚起するかが利用者倍増に不可欠と見て取り組んでいるということだ。
その一つの例が、デジタルヘルスケアの分野。インテルと医療と聞くと、結びつきがないように思われるが、「インテルでシリコンの検査に用いている機器を、ガンの発見に応用することもできる。これが実現すれば、内視鏡を使ったガンの治療も可能になり、患者への負担が少なくなる」と宗像氏は説明する。そのほか、診察まで長時間待たされるという現状にITを生かす可能性があることや、検診時にタブレットPCを用いて視覚的な説明を行うなど、応用の可能性を紹介。同社として、今後長期的に取り組む分野であると説明した。
■ URL
インテル株式会社
http://www.intel.co.jp/
( 福浦 一広 )
2005/12/21 13:02
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