|
国士舘大学情報科学センター教授で情報処理技術者試験委員の杉野隆氏
|
|
IPA情報処理技術者試験センター センター長の澁谷隆氏
|
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は1月13日、情報セキュリティエンジニアを対象とした資格試験「テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験」の記者向け説明会を行った。試験は4月16日に実施。受験料は5100円。
テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験は、経済産業省の国家試験「情報処理技術者試験」に新たに追加された試験。情報システムの開発側にあり、主として情報セキュリティシステムの設計・開発を業務とする人を対象としている。
情報処理技術者試験では、「情報セキュリティアドミニストレータ試験」を2001年より実施しているが、「情報セキュリティアドミニストレータ試験は利用者側を対象とした試験で、今回のテクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験は開発者側を対象としている」(IPA情報処理技術者試験センター センター長の澁谷隆氏)と違いを説明する。
テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験で求められる主なスキル範囲は、セキュリティ関連の「基礎理論・技術、標準化」「コンポーネント」「情報セキュリティシステム」。これにネットワーク、データベース、OSセキュリティ、重要なアプリケーションなどの知識や技術が求められる。「ただ単に知識だけがあれば合格するという試験ではなく、実務での経験を重視している」(国士舘大学情報科学センター教授で情報処理技術者試験委員の杉野隆氏)と説明。業務範囲として、情報システムの企画からセキュリティ機能の設計・実装、運用までを対象としている。
試験は午前と午後I、午後IIで行われる。午前試験は多肢選択式(四肢択一)。試験時間は100分で、出題される55問すべてを解答する。午後I試験は記述式。試験時間は90分で、4問の出題のうち3問を解答する。午後II試験は論述式(事例解析)。試験時間は120分で、2問の出題のうち1問を解答する。各試験のスコアは200~800点の間で表示され、それぞれ600点が合格基準となる。「実施前の想定合格率は数%から15%の範囲になるのではないか」(澁谷氏)と他のテクニカルエンジニア試験と同等の難易度になるのではないかと説明する。受験者数については、「情報セキュリティアドミニストレータ試験の受験者の半数以上が開発者だったことを考えると、3万人程度となるのではないか」(澁谷氏)とした。
|
|
|
午前試験の出題範囲
|
午後I試験の出題範囲
|
午後II試験の出題範囲
|
テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験は、他の情報処理技術者試験と同様、1月16日より受付を開始。インターネット受付の場合、締め切りは2月21日午後8時となっている。
■ URL
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
http://www.ipa.go.jp/
情報処理技術者試験 出題範囲(PDF)
http://www.jitec.jp/1_13download/hani20051031.pdf
( 福浦 一広 )
2006/01/13 17:15
|