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「Check Point=ファイアウォール企業からの脱却を目指す」-Check Point CMO


Check PointのCMO、ケネス・フィッツパトリック氏
 「Check Point=ファイアウォール、というイメージからの脱却を図りたい」-Check Point Software Technologies(Check Point)のチーフマーケティングオフィサー(CMO)、ケネス・フィッツパトリック氏は、チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社が2月2日に開催した戦略説明会で、こう力説した。

 フィッツパトリック氏にいわれるまでもなく、Check Pointといえばファイアウォールソフト「Firewall-1」(現在はVPN-1などに統合)を思い浮かべる人は多いだろう。こうした知名度の高さは一見、武器にしかならないように思えるが、同氏はマイナスの影響をもたらすこともあると見ている。それは、「セキュリティ市場はとても大きいが、ファイアウォールはあくまでその一部でしかない」からだという。

 Check Pointは創業以来13年、ネットワークセキュリティにフォーカスしてきた企業だ。リソースの集中によって高い技術でセキュリティ製品を提供できるものの、現在ではさらにその一部でしかないファイアウォールだけを見られてしまっており、ビジネスを拡大しにくくなってしまっている、というのである。そこでフィッツパトリック氏は、「メッセージをより簡略にし、またメッセージ性を高めることで、認識を改めてもらう」という方針で、今後マーケティング活動を展開していくとした。

 また、「すばらしい技術を持っており、その情報をWebなどで発信している当社であるが、あくまで顧客が求めているのは、『それがビジネス上の問題にどう対応できるか』であって、技術そのものを求めているわけではない」とする。そのため、「今後はソリューションの情報を中心に発信し、適切な製品を顧客に適切に届けていけるようにしたい」と述べた。

 一方、現在の企業内におけるセキュリティ状況について、「あまりにも多種類・多ベンダの製品が使われているため、果たして全体で安全な状況なのかを確認するすべがない」と問題を指摘。これを解決するためCheck Pointは“統合(ユニファイド)セキュリティアーキテクチャ”のもと、「多額の投資を行ってネットワークセキュリティ全体の管理性を高める試みを行っている」と主張する。

 そして「すべて当社の製品であることが望ましいが、現実には異機種混合の環境がほとんど。競合他社の製品があることを念頭に、全体の運用を行えるようにしてきた。シームレスな形で、ネットワークセキュリティ全体の状況把握、可視化、管理性を提供している唯一のベンダが当社だ」と述べ、同社の戦略の優位性を強調していた。



URL
  Check Point Software Technologies
  http://www.checkpoint.com/
  チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社
  http://www.checkpoint.co.jp/


( 石井 一志 )
2006/02/02 16:34

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