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アドビ新社長、PDFサーバーソリューション強化など事業戦略を発表


代表取締役社長のギャレット・イルグ氏
 アドビシステムズ株式会社は2月7日、事業戦略説明会を開催した。説明会には、1月に同社代表取締役社長に就任したギャレット・イルグ氏が出席、今後の事業戦略などの説明が行われた。

 ワールドワイドの2005年度第4四半期決算は、売上高が前年同期比19%増、営業利益が前年同期比31%増、純利益が37%増と2ケタ成長を達成。好調の要因についてイルグ氏は、「Creative Suite 2やAcrobat 7.0などの製品が堅調。また新バージョンのPhotoshop Elementsの売上が好調であった」と説明。LiveCycleビジネスでも5万ドル以上の案件が全世界で63件あったことなども発表された。

 通期の売上高は前年比18%増の19億6600万ドル、営業利益は前年比23%増の5億9180万ドル、純利益は前年比34%増の6億280万ドルとなった。2006年度については、2005年12月に買収を完了した米Macromedia分を含め、約27億ドルの売上を見込んでいる。


2005年度通期決算 売上高の推移

2006年の経営目標
 2006年の経営戦略についてイルグ氏は、「PDFサーバーソリューションビジネス、リッチコンテンツ、モバイルの3分野にフォーカスする」と発表。また、営業面では、ダイレクトセールスやチャネル戦略の強化、パートナーと協力したソリューションの構築などを行うとしている。

 企業向け製品では、管理が必要になっている日本の現状に触れ、LiveCycle、Acrobat、Breeze、Flexなどの製品を積極的に展開すると紹介。「エンタープライズビジネスというものは、なんらかの形でワークフローとして機能している。PDF、Flash、およびLiveCycleを利用することで、二次元の情報をビジネスプロセスに転換し、ビジネスパフォーマンスの向上につなげることができる」と、同社製品を利用するメリットを訴えた。

 また、ビデオ、アニメーション、Webの融合によるリッチコンテンツ市場の拡大への対応、およびモバイル機器向けプラットフォームや開発ツールの提供も積極的に注力するとした。イルグ氏は、「パートナー、リセラーとの協業やOEM事業など、日本企業とより連携を強化していきたい」と、新社長として日本で積極的に展開する考えを示した。



URL
  アドビシステムズ株式会社
  http://www.adobe.co.jp/


( 福浦 一広 )
2006/02/07 17:00

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