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EMCエドワード社長、「市場成長率の2倍の成長を目指す」


代表取締役社長のナイハイゼル・エドワード氏
 「2006年は、市場成長率の2倍の成長を目指す」、2月9日に行われたEMCジャパン株式会社代表取締役社長ナイハイゼル・エドワード氏による経営方針の説明の中で、積極的に新規顧客を開拓し、大きく成長すると宣言した。

 「ワールドワイドの売上は過去最高の96億6000万ドル。これは前年度と比べて17%の増加だ」とエドワード氏は2005年をこのように振り返った。特に新規顧客を1万社獲得した点に触れ、「これまでEMCの顧客は大企業が多かったが、昨年は中堅企業にまで顧客が広がったことが大きく影響した」とし、今後も幅広い層への販売に力を入れるとした。

 また、同社の位置づけも大きく変化していると述べ、「EMCというとハードウェアベンダーの印象が強いが、実はソフトウェアベンダーとしても世界で6位の規模の企業になっている」と説明。2003年よりストレージ&情報管理ベンダーとして活動していたが、「今後は情報インフラベンダーとして活動する」と、ILM(情報ライフサイクル管理)の実現に向けさらに展開するとした。


ソフトウェア企業として世界で6位の規模に 世界市場でのハードウェアのシェアはトップを維持 世界市場でのソフトウェアのシェアもトップクラス

 日本国内の活動方針についてエドワード氏は、「調査会社によると、2005年の日本国内の市場規模は51億ドル強。これが2006年には55億ドル強と7%の市場成長が見込まれている。EMCは、この7%の市場成長の倍をターゲットに活動する」と強気の目標を掲げた。

 この目標を達成するためにも、「エンタープライズ、コーポレート・公共部門、コマーシャル/SMBの各市場でそれぞれ1/3ずつの売上を得られるように活動する」と発表。エンタープライズに関しては、SIパートナーと共に新規顧客の獲得を、コーポレート・公共部門に関しては、パートナーセールスにフォーカスして新規顧客の獲得を目指す。また、コマーシャル/SMBに関しては、パートナーの環境整備とチャネル開拓に注力するとした。

 これらの活動を行えるよう、人材面での強化策も発表している。「25%増にあたる250名の正社員の採用や、新卒採用を行う。また、技術力を高めるために、一人あたり25日に相当する社員研修活動にも投資する」と、人員の大幅増とスキルアップで対処する考えを示した。

 また日本市場向けのソリューション開発チームの新設や、テクニカルサービスレベルの向上、カスタマーサービスレベルの向上にも投資するとした。「新しいプロフェッショナルサービスのコンサルティングができるよう、サービスレベルの向上は必須。また、これまでレベル1と呼んでいるフィールドサービス中心であったカスタマーサービスについても、レベル2を日本国内で対応できる体制にする。また、レベル3についても一部導入できるよう検討を行う」と、高度なサポートに関し、日本国内で完結する体制作りに力を入れるとしている。

 こうした日本市場への積極的な投資についてエドワード氏は、「日本市場を重視している本社側の判断。日本市場で成功するために、投資面でのプライオリティが高められている」と説明。「今年は多くの新製品を投入する予定でもあり、積極的に展開する」とした。



URL
  EMCジャパン株式会社
  http://www.emc2.co.jp/


( 福浦 一広 )
2006/02/09 17:30

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