|
新社長のジム・メリット氏
|
デル株式会社は3月2日、代表取締役社長の浜田宏氏が退任すると発表した。新社長には、米Dellのコーポレート・ビジネス・グループ グローバル・セールス担当副社長であるジム・メリット氏が就任する。
浜田氏は、デルの2007年度第1四半期(2月~4月)が終了したのちに正式に退任となるが、メリット氏は、3月下旬に来日し、4月3日付けでデルの代表取締役社長に就任。事実上、4月以降は、メリット新社長体制で事業が推進されることになる。同時にメリット新社長は、浜田社長が統括していたデルの韓国法人および中国・大連にあるカスタマーサポートのオペレーションも引き継ぐ。
メリット新社長は、1957年10月、米フロリダ州生まれの48歳。81年にフロリダ大学で機械工学学士号を取得後、82年に米IBMに入社。90年にはジョージア州立大学で経営学修士号(MBA)を取得した。IBMでは製品開発、セールス、マーケティングの各分野で活躍。サーバ・グループの副社長を経て、99年に米デルに入社した。メリット氏の社長就任で、日本法人が重点課題としているエンタープライズ事業の拡大に拍車がかかることになりそうだ。
|
社長を退任する浜田宏氏
|
一方、浜田氏は代表取締役社長を退任後、デルの非常勤顧問に就任し、「デルに対して長期的に支援を行う」(デル日本法人)としている。
関係者などによると、競合メーカーなどへの移籍はないようで、「自らの夢を実現するために、今回の決断をしたようだ」という。
浜田氏は、1995年にデルコンピュータ株式会社(現:デル株式会社)に入社、営業、サービス、管理部門などの責任者を経て、2000年8月に代表取締役社長に就任。社長在任の6年間で、デルの日本における売上高を、約5倍となる約27億ドルへと拡大したほか、国内シェアを、1999年の第9位から第3位へと飛躍させた。
社長就任前は、デルの成長戦略の柱となったインターネット直販の立ち上げで陣頭指揮を発揮したほか、社長就任後は、デルモデルを活用し、無駄なコストを徹底的に省いた「筋肉質な体質」(浜田社長)を実現。さらに、同社のエンタープライズ事業の立ち上げに手腕を発揮した。
■ URL
デル株式会社
http://www.dell.com/jp/
プレスリリース
http://www1.jp.dell.com/content/topics/segtopic.aspx/pressoffice/2006/060302?c=jp&l=jp&s=corp
( 大河原 克行 )
2006/03/02 15:47
|