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NECと米EMCが次世代ストレージの開発、販売などで提携 |
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新たに開発するのは、米国でEMCやIntel、Dellなどが参加するワークグループで策定している「Storage Bridge Bay」と呼ばれるアーキテクチャをベースにしたもので、「日本の企業としてはNECが初めて参加しており、これまでのストレージシステムとはまったく異なるものを提唱している」（NECの川村敏郎副社長）という。 今回の提携で、両社は、来年中にも共同で製品を開発し、NECが製造を担当。これをNECのiStorageシリーズ、EMCのCLARiXシリーズのラインアップにそれぞれ追加し、国内および海外で販売する。さらに、次世代ストレージ製品に関する技術検討を共同で行い、エントリーレベルより上のクラスの製品開発にも提携の幅を広げていく考え。 NECの矢野薫社長は、「今回の提携は、第1弾といえるもの。NECが製造したストレージが全世界に向けて出荷されることになり、当社のハードウェアビジネスの拡大につながる」と語る。 また、「中期的な方向性としては、お互いの経営資源が重複投資しない方向が望ましいと考えており、将来の製品化の共通化などについても議論していきたい」（NECの川村副社長）としている。 EMCは、エントリー向けストレージに関しては、デルとの提携でDELL|EMCブランドでの製品投入を行っているが、「この関係は変わらない。新たに開発した製品も、すべてのチャネルに投入していく」（EMCのハワード・エリアス上席副社長）とした。 一方、今回の提携では、NECの統合システム管理製品「WebSAM」と、EMCのリソース管理ソフト「Smarts」の相互接続性を強化し、技術、製品の相互供給を行うなど、ミドルウェア分野での協業も強化するほか、EMCのコンテンツ管理ソフトとNECの業種/業務アプリケーションノウハウを組み合わせた新たなコンテンツ管理（ECM：Enterprise Content Management）ソリューションの開発も行う予定。 加えて、日本市場向けには、NECのプラットフォーム最適化ソリューションと、EMCのEMC ProvenソリューションおよびILMコンサルティングを組み合わせることで、ストレージSIビジネスの強化を図る一方、共同検証センターを設置する。
米EMCのジョー・トゥッチ会長兼社長兼CEOは、「NECとは1997年以来の提携関係にあり、将来に向けて補完する関係を維持できるとともに、次世代の情報管理を見据えた共通のビジョンがある」と語り、「日本は世界で第2位のマーケットであり、情報管理に対する顧客の要求が高い。1＋1が2以上になるように、次世代の優れた情報インフラストラクチャにおける協業に取り組んでいきたい」とした。 NECでは、次世代のエンタープライズ向けのITインフラストラクチャフレームワークを策定。その上で、情報活用、情報管理、プラットフォーム最適化、セキュリティ管理、システム管理といったソリューションが提供されている。ここでは、EMCが打ち出すインフォメーションインフラストラクチャおよびILM（情報ライフサイクル管理）との整合性が取られており、これをもとに、両社によって次世代情報管理に向けた共通ビジョンが定義されている。 「企業においては、爆発的に増える情報をいかに管理していくか、そして、これをいかに適切かつ迅速に活用できるか、その上で情報保護や法令順守を行うかが課題となっている。今後も両社の技術を生かすことで、こうした企業ニーズに耐えうるIT技術基盤を提供していく」（川村副社長）とした。 ■ ＵＲＬ 日本電気株式会社 http://www.nec.co.jp/ 米EMC Corporation http://www.emc.com/ プレスリリース http://www.nec.co.jp/press/ja/0604/0502.html
（ 大河原 克行 ）
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