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「発注者の視点に立った要求仕様を作る」－6社で検討会を発足 |
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今回の発注者ビュー検討会は、開発者の視点で書かれることが一般的な情報システムの要求仕様を、発注者である顧客の視点で表現しようという取り組み。NTTデータ代表取締役副社長 執行役員の山下徹氏は、「これまでは、ある程度決まったシステムの開発が中心であったことと、企業のIT部門が取りまとめることが一般的だったことから、開発者の視点で要求仕様をまとめることが一般的だった。しかし、新しいビジネスモデルへの対応など、これまでにない業務の設計依頼や、業務部門から直接発注を受けることも多く、（提示する要求仕様が）顧客にとってわかりにくいものとなってきた。その結果、手戻りの発生や仕様変更などが起こり、ソフトウェア開発の失敗につながっている」と、今回の検討会発足の背景を説明する。 発注者ビュー検討会では、「現場で使えるベストプラクティスづくり」をテーマに、開発者観点の表現による誤解や理解もれの低減を目指す。これにより、受発注者間のコミュニケーションを円滑化したり、誤解や認識ずれを防ぐことで設計・製造工程での手戻りコストの圧縮への貢献、さらに上流工程において開発者に求められる“合意に必要なスキル”を軽減することでITアーキテクトの人材不足への対応を図りたい考え。
今後のスケジュールについては、「まず参加各社が持っている事例を持ち寄り、必要な要件および記述体系を検討するところからはじめる。その後顧客企業に参加していただき、顧客の視点での評価・検証を行い、まとまった成果から順次公開する予定」（NTTデータ山下氏）。現時点でアウトプットの形態は未定だが「ガイドラインという形で公開することになるのではないか」（NTTデータ山下氏）と述べた。 「要求工学分野への関心は高まっているが、発注者からのビューでの検討は世界的にも初の試みではないか。成果が得られれば、標準化団体への提案も行っていきたい」（NTTデータ山下氏）とIT業界にとって重要な取り組みであることを強調。また、今回6社によるスタートとなったが、「今回の発表をきっかけとして、他の企業も参加していただきたい」（NTTデータ山下氏）とした。
■ ＵＲＬ 株式会社NTTデータ http://www.nttdata.co.jp/ 富士通株式会社 http://jp.fujitsu.com/ 日本電気株式会社 http://www.nec.co.jp/ 株式会社日立製作所 http://www.hitachi.co.jp/ 東芝ソリューション株式会社 http://www.toshiba-sol.co.jp/ 株式会社構造計画研究所 http://www.kke.co.jp/ ニュースリリース http://www.nttdata.co.jp/release/2006/041201.html
（ 福浦 一広 ）
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