有限会社ノークリサーチは5月9日、中堅・中小企業におけるIAサーバー導入実態調査を実施し、その分析結果を公表したと発表した。調査期間は1月~3月で、年商5億円以上500億円未満の全国の民間企業を対象とし、Webもしくは郵送のアンケートで行った。有効回答数は931社。
それによると、サーバー導入の予定は検討・計画・考慮をあわせた場合、前年比5.5ポイント増の55.5%と過半数を超え、導入意欲は確実に高まっているという。設置メーカーのシェアでは、NECが同0.7ポイント増の23.0%で3年連続のトップとなった。2位は富士通で同2.7ポイント増の20.7%とシェアを伸ばしている。一方でデルは前年に引き続いて4位をキープしたが、同0.8ポイント減の13.9%とシェアを落とした。
サーバー導入予定の要因に関しては、「システムの入れ替えのため」が32.7%ともっとも多く、「現システムに問題ありと考えている企業が多いことがわかる」(ノークリサーチ)。次いで、「基幹業務の統合・データ一元化」が前年比4.8ポイント増の30.5%、「社内コミュニケーション強化」が同3.5ポイント減の24.9%となっているが、「『CRM活用』などの戦略的な活用を目指した導入要因が少ないのが目立つ」(同社)状況である。
また導入しているシステムでは基幹系業務の割合が高く、財務会計が88.0%、人事管理が81.4%、販売管理が79.4%に達した。ほかでは、グループウェアも59.6%と高いほか、IP電話で28.8%、無線LANで41.7%となっている。逆に低いのは、いずれも10%台のCRM、SFA、SCMといった戦略系アプリケーションで、こうした傾向は2005年と同じという。
サーバーOSの種類では、Windowsが全体で8割強を占める。ただしWindows 2000が39.2%で前年比3.4ポイント減、Windows NTが18.8%で同6.7ポイント減になっているのに対し、Windows Server 2003は同11.3ポイント増の25.9%と着実に上昇している。Linuxは、同1.1ポイント減の5.5%となり、シェアを落とした。
■ URL
有限会社ノークリサーチ
http://www.norkresearch.co.jp/
プレスリリース(PDF)
http://www.norkresearch.co.jp/2006IArelease.pdf
( 石井 一志 )
2006/05/09 18:36
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