IDC Japan株式会社は5月11日、国内ルータ市場の2005年実績と2010年までの市場規模予測に関する調査結果を発表した。これによると、2005年の同市場は出荷台数が280万1000台、エンドユーザー売上金額が1540億4200万円で、金額ベースでは前年比8.4%増の成長に転じたという。
セグメント別に見ると、200万円以上のハイエンドルータ、1万6500円以上11万円未満のSOHOルータ、1万6500円未満のレジデンシャルルータの各分野において、前年を上回った。2010年までの市場予測でも、これらの各分野は平均成長率でプラス成長を続けると見込まれているが、ミッドレンジ、ローエンドの両分野では縮小傾向が見られるという。
一方、金額ベースのベンダ別シェアでは、シスコがシェア1位を堅持。ハイエンド、ミッドレンジ、ローエンドの各セグメントで売上金額1位を占めている。SOHO分野は、ヤマハがトップに立った。
企業向けルータ市場に目を転じると、IPsecを中心とするVPNルータが主要製品カテゴリとなっており、この分野の用途拡大が、ベンダが成長を維持・拡大していくために必要な要件だという。
なお市場全体では、ハイエンドルータと企業向け拠点ルータ市場を中心として、年間平均成長率3.9%の緩やかな成長を持続し、2010年には1863億7600万円に達すると、IDC Japanは予測している。
■ URL
IDC Japan株式会社
http://www.idcjapan.co.jp/
( 石井 一志 )
2006/05/11 17:23
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