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米Packeteerが米Tacitを買収、目的は“アプリケーション最適化”の強化 |
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Tacitは、WAN環境におけるストレージ最適化を行うための「WAFS（Wide Area File Services）ソリューション」を手がける企業。基本的に米国内でのみ活動しているが、製品を、SANスイッチベンダとして知られる米BrocadeにもOEM提供しており、「Tapestry WAFS」ブランドで国内でも販売されている。買収金額は約7850万ドルで、Packeteerは現金で支払う。第2四半期までに買収手続きが完了する見込みという。 買収した側のPacketeerは、WAN帯域制御・最適化アプライアンス「PacketShaperシリーズ」を主力製品として手がける企業だ。Packeteerのワールドワイドセールス担当副社長、アートロ・カザレス氏は「今では多数のアプリケーションがネットワーク上で動作しているが、ネットワークインフラはそれらの重要度などを識別するようにはデザインされていないため、さまざまな問題が生じる。当社はアプリケーションに対するインテリジェントな分析を提供し、どうやってアプリケーションのパフォーマンスを高めるか、ということに注力してきた」と、同社の立場を説明する。 そのPacketeerが、今回Tacitを買収した理由は、「アクセラレーションの技術に着目したから」（カザレス氏）という。Tacitの技術は、Windows環境でのファイル共有に利用されるCIFSに関して非常に高い最適化性能を発揮できるとされている。同氏は、「従来提供してきた機能をより多くのタイプのアプリケーションに拡張して提供できると考えている」とも述べ、PacketShaperの補完ソリューションとして、Tacit製品に期待している考えを示した。 Tacitの製品は2シリーズある。1つは「IShared Appliances」として提供されている中・大規模環境向け製品と、その小型版「Mini」アプライアンス、またもう1つはTacitが1月に買収した米Mobilitiのソフトウェア製品群だ。企業のセンター側と拠点側にアプライアンスを設置して対向で利用するのが基本的な利用法だが、PCにインストールするソフトウェア製品を用いれば、モバイル環境でもWAFSによる高速化の恩恵を受けられるという。
ブランドは当面現状のままだが、「しかるべき次期にPacketeerのブランドに統一」（金城氏）する考え。また、PacketShaperへの機能の取り込みなども検討しているとした。 なお、同社ではすでにWAN通信高速化アプライアンス「SkyX」を販売しているが、金城氏はこの製品とTacit製品のWAFS製品との関係について、「どちらも“WAN高速化”という呼び方をされるが、内容はまったく別」と強調。「SkyXは、（TCPが弱点として抱える）距離による遅延を克服するのに効果的な製品であり、例えば欧州と日本との間でのファイルのやりとりなどに非常に効果的。この用途ではWAFSよりも優れている。一方でWAFSはWAFSの長所がある」と説明し、役割が違う両製品は、自然なすみ分けが可能であると語った。 ■ ＵＲＬ 米Packeteer http://www.packeteer.com/ 米Tacit Networks http://www.tacitnetworks.com/ パケッティアジャパンインク http://www.packeteer.co.jp/ ニュースリリース http://www.packeteer.co.jp/news/releases/20060512/index.html ■ 関連記事 ・ ブロケード、WAFSアプライアンスの国内販売を開始－「Windows環境では抜群の性能」（2005/09/29）
（ 石井 一志 ）
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