ウチダスペクトラム株式会社は5月16日、エンタープライズサーチ分野において、シックス・アパート株式会社と協業すると発表した。
4月26日に機能強化版を発表したエンタープライズサーチ・プラットフォーム「SMART/InSight 2.0」に、シックス・アパートの企業向けブログソフトウェア「Movable Type Enterprise日本語版」を組み合わせたソリューションを提供する。
ウチダスペクトラムが持つ大手企業を中心とした既存顧客、およびシックス・アパートのパートナーネットワークである約120社のProNetメンバー企業が、販売の対象となる。
また、ウチダスペクトラムでは、Movable Type Enterprise日本語版の販売を行うほか、ウチダスペクトラムのWeb購買システムを活用することで、ProNetメンバー企業のMovable Type関連プラグイン製品の流通支援を行う。
さらに、ウチダスペクトラムとシックス・アパートの両社は、SMART/InSightの検索画面からMovable Type Enterprise日本語版のエントリーフォームにダイレクトに検索結果を引き出すことができる機能の検証、および企業内の認証ポリシーと両ソフトのユーザー認証の整合性を保全するための検証作業を共同で行う。ウチダスペクトラムでは、7月までに検証を終え、エンタープライズサーチとブログとを連携させた次世代情報サービス基盤が提供できるようになるとしている。
SMART/InSightは、企業の内外にあるあらゆる情報を横断的に収集することが可能なエンタープライズサーチ・プラットフォームと位置づけられており、2005年10月の製品発売以来、大手企業などに導入実績を持つ。エンジンには、Fast Data Searchを採用することで高速検索を可能としている。
4月に発表した新製品では、コンテンツにタグをつけることで、有益と思われる情報を、優先度の高い情報として表示する「フォークソノミー機能」や、検索プロセスの保存が可能な「サーチフォルダ共有機能」を提供しているが、新たにブログと連動することで、情報発信の機能を付加。情報共有の促進や、情報を集合知として活用できるようになるとしている。
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町田潔社長
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SMART/InSight 2.0
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ウチダスペクトラムの町田潔社長は、「これにより、SMART/InSightで得た的確な情報を、個人として所有するだけでなく、ブログを通じて共有するといった使い方が可能になる。今回の協業は、企業情報システムにおけるブログの本格活用を視野に入れた取り組みともいえ、SMART/InSightの活用を検索以外のところにも幅を広げることで、これを情報系サービスプラットフォームとして提供していく。情報を収集しやすくし、それに新たな意味や解釈を付け加えて、情報を共有するというナレッジワークフローの世界へと発展させていきたい」としている。
また、同社では、SMART/InSightを今後6カ月ごとに機能強化を行う予定であることや、新たにエントリー版を投入する計画を明らかにしたほか、SMART/InSightとブログ、SNS、wikiなどとの連携をはじめ、さまざまな企業とパートナーシップを推進することで、SMART/InSightを活用したソリューションの幅を広げていく姿勢を示した。
SMART/InSightは、年間使用料方式によるサブスクリプション方式で提供しており、100ユーザー/15万ドキュメントまでの場合で年額360万円となっている。
同社では、SMART/InSightおよび関連ソリューションで、今後2年間に10~20億円規模の売上げを目指している。
■ URL
ウチダスペクトラム株式会社
http://www.spectrum.co.jp/
プレスリリース
http://www.spectrum.co.jp/company_USI/PressRelease/PressRelease_20060516.html
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