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NECと米Microsoftが協業強化、企業向けネットワークや次世代サーバーで協力 |
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今回の協業強化の内容は大きく5つ。まずNECが大きく力を入れているUNIVERGE関連では、Microsoftの「Office Live Communications Server 2005」との連携を強化。NECのハードウェアプラットフォームと、MicrosoftのIP電話機能、会議機能とOfficeソフトが連携して動作するITとネットワークの融合システムとして、販売を進める。当初はアジア太平洋地域や欧州を中心に、将来的にはグローバル展開を視野に入れるという。また今後も、「開発ロードマップを共有しながら、新しい技術開発を協力してやっていく」（NECの取締役 執行役員専務、小林一彦氏）。 2つ目は、UnisysとNECが共同開発している次世代ハイエンドサーバー「コモンプラットフォーム」において、128スレッドの大規模Windows環境における拡張性、信頼性、運用性の向上を目指し、Microsoftと技術協力をしていく。NECでは2007年に第1世代（～32Way）、2008年に第2世代（～64Way）を提供開始するとしているが、128スレッド構成が可能な実製品がいつごろ登場するかについては、明言を避けた。 あわせて、米Stratus TechnologiesとNECが共同開発しているFT（無停止型）サーバーでも、フォールトトレラント機能要件のOS組み込みにおいて、Microsoftと協力する。 3つ目は、HPC分野での協力。「現在のビジネストランザクションでのファイルシステムではHPCに対応できない」（NEC 小林専務）ため、スーパーコンピュータなどのノウハウを生かして作られたファイルシステム「GFS」をMicrosoftのHPC向けOS「Windows Compute Cluster Server」と組みあわせ、最大限のパフォーマンスが発揮できるようにする。またサードパーティ製ソフトの共同検証も行う。 4つ目が、特許のクロスライセンス。NECの小林専務は「お互い特許を気にしながら開発すると、スムーズにいかない。目標を迅速に達成するためにはクロスライセンスが非常に有効と認識している」と述べたほか、Microsoftのスティーブ・バルマーCEOも「これによって、エンジニア対エンジニアの体制を強化できる」と、非常に前向きな姿勢を示した。 最後の5つ目は、日本国内での協業強化に関するもの。NECはMicrosoft .NETの活用を業種パッケージソフトの分野にもひろげ、その第1弾として自治体向けのパッケージソフトを開発する。またあわせて、Windows XP Media Center Edition搭載PCをコンシューマ向けPCの中核に位置付け、技術検証や製品企画で共同していくとのこと。
今回の協業も、その良好な関係の延長線上とのことで、NECの矢野社長は「MicrosoftからNECのネットワーク、サーバー技術が高く評価された結果（の提携強化）と考えている。当社はこれを機会にグローバルに製品、ソリューションを拡大したい。UNIVERGEは世界シェア7～8％の状況だが、早い時期に10％を超えたところへ持っていく」と抱負を述べた。 一方、MicrosoftのバルマーCEOは、「NECは最も広くコラボレーションができる企業であり、サーバーとクライアント、ネットワークソリューションに至るまで、データとマルチメディア、音声をつなげていくことができる」とNECを評価したほか、「ネットワークとコンピューティングの関係を強化する上でも、イノベーションを進めることができるだろう」とした。 ■ ＵＲＬ 日本電気株式会社 http://www.nec.co.jp/ 米Microsoft Corporation（英語） http://www.microsoft.com/ プレスリリース http://www.nec.co.jp/press/ja/0605/2401.html ■ 関連記事 ・ NECと米Unisys、次期メインフレーム・ハイエンドサーバーを共同開発（2005/10/26） ・ NEC、米Stratusと無停止型サーバーを共同開発、資本提携も（2005/11/25）
（ 石井 一志 ）
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