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CA根塚新社長、「顧客の満足度向上を重視する会社に」


代表取締役社長の根塚眞太郎氏
 コンピュータ・アソシエイツ株式会社(CA)は5月25日、4月1日付で同社代表取締役社長に就任した根塚眞太郎氏の就任会見を行った。

 根塚氏は、1970年に日本アイ・ビー・エム株式会社に入社。90年代初めには、米IBMのマーケティング&サービス事業部に3年間在籍。帰国後は、製造業担当インダストリー・マーケティング担当マネージャー、アイ・ビー・エム・アジアパシフィック・サービス株式会社 e-Business Service担当ジェネラル・マネージャーをそれぞれ歴任し、2005年1月より2006年3月まで日本シーベルの社長を務めていた。

 就任の決め手となったのは、同社のWebサイトでのCEOのコメントだったと根塚氏は語る。「CAのWebサイトに掲載されているCEOの言葉に、“顧客を重視する”“ビジネスを成長させる”“従業員を重視する”が並んでいた。これらの言葉は私が日ごろから考えていたことと一致していた。また、CEOのジョン・スウィンソン氏と面談したときも、本気でこれらを実現させようとしていると感じとり、社長就任を決めた」と説明する。

 6月1日付けで社名を「日本CA株式会社」に変更する同社だが、顧客からはさまざまな製品を手がけているわかりにくい会社という印象を受けているようだと根塚氏は指摘。「私自身、社長就任前にWebサイトにさまざまな製品が並んでいるのをみて、わかりづらいと感じていた。これを解決するには、市場に対して正しいメッセージを伝える必要がある」と述べ、同社が掲げるビジョン「EITM(Enterprise Information Technology Management)」を中心に展開する考えを示した。

 「大きく分けて、“サービスマネジメント”“セキュリティ”“ストレージ/バックアップ”“コンシューマビジネス”の4分野に絞り込んで経営資源を投入する。現時点では、ストレージ/バックアップ分野の売上比率が高いが、日本版SOX法やITILなどサービスマネジメント分野が今後大きく伸びると見ている。また、セキュリティに関しても成長が期待できる。コンシューマビジネスは昨年本格参入したが、チャネルごとに求められるものが異なり、それぞれに対応することで伸ばしていきたい」と根塚氏は説明。「3年後には、それぞれの分野で市場シェアを2倍に、5年後には各分野合わせて2ケタのシェアを獲得することを目標としている」と語った。

 競合との差別化については、「多くの製品を持っていることが強みだと考えている。これらの製品をお客様のニーズに合わせて組み合わせ、提供できるのが他社との違い」と根塚氏は説明。「国内企業との差別化については、グローバルオペレーションに対応できるのが強みだ」と、グローバルで展開している点を強みにするとした。

 またパートナーとの関係も強化する考えであることも紹介。「1社だけですべてを提供できるとは考えていない。特にコンサルティングなどの分野では、パートナーの力を活用していきたい」と、パートナー戦略を強化すると述べた。

 今後のCAについて、根塚氏は「外から見られているんだという意識をさらに高めることで、お客様が期待することに応えられる企業を目指していく」と、顧客重視のCAを作り上げるとした。



URL
  コンピュータ・アソシエイツ株式会社
  http://www.caj.co.jp/


( 福浦 一広 )
2006/05/25 12:59

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