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Itaniumプロセッサ5周年-バースディケーキでお祝い


同社代表取締役共同社長の吉田和正氏
 インテル株式会社は6月1日、Itaniumプロセッサの発売5周年を迎え、これまでの展開と今後について記者説明会を行った。

 同社代表取締役共同社長の吉田和正氏は、「Itaniumは2001年5月31日の発表から5年を迎えたが、開発は1990年代前半から始まっていた。私自身、1992年より関わっているため、非常に愛着がある」と紹介。「今回、節目となる5周年を迎え、インテルとしても戦略的な製品としてどんどん進化させていく」と、重要な製品であると強調した。

 Itaniumプロセッサのこれまでの成果について、同社デジタル・エンタープライズ・グループ統括部長の平野浩介氏は、「スタート当初は厳しい状態だった。それが、2003年後半から好転し、2004年から急速に成長した。現在ではRISCサーバー市場で金額ベースで30%を占め、SPARC、POWERと並んで3強の1つにまで成長した。2007年には金額ベースで50%を目指す」と、今後もさらに成長していくと述べた。

 説明会には、日本電気株式会社(NEC)執行役員の伊藤行雄氏と日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)執行役員 エンタープライズストレージ・サーバ統括本部長の松本芳武氏がゲストとして出席。


デジタル・エンタープライズ・グループ統括部長の平野浩介氏 日本電気株式会社 執行役員の伊藤行雄氏 日本ヒューレット・パッカード株式会社 執行役員 エンタープライズストレージ・サーバ統括本部長の松本芳武氏

 伊藤氏は、「NECは1997年から開発を行っており、足掛け10年になる。1999年秋には試作機を作成し、Itanium対応Windowsが動作するなどの実績がある。このときは、米MicrosoftがItanium対応Windowsの開発用としてシアトルに導入したほど」と、Itaniumとは長い関係であると紹介。「当初はビジネスアプリケーションが揃っていないことから、科学技術計算用途での採用が中心だった。2003年あたりからビジネスアプリケーションが揃い、順調に伸びてきた」と説明。「2005年は2004年と比べて3.6倍の伸びを示しており、今後もオープンなエンタープライズサーバーとして利用していく」と述べた。

 松本氏は、日本HPでのItaniumサーバーの出荷実績に触れ「2003年あたりからPA-RISCからの移行が拡大し、今では6割がItanium搭載サーバーになった。日本市場は世界と同じ流れではあるが、四半期ベースでは世界を先行することもある」と紹介。「OSも、WindowsやLinuxが対応し、シェアの拡大につながった」と述べた。今後の戦略については、「ミッションクリティカルシステムやサーバー統合などで仮想化が使われるとみている。また、ブレードサーバーでの採用により、顧客ニーズへの対応を拡大していく」と、より多くの顧客に提供していくとした。

 説明会では、5本のローソクを立てたバースディケーキも用意。吉田氏、伊藤氏、松本氏の3名で吹き消すパフォーマンスも行われた。


ローソクの火を吹き消す、松本氏(左)、吉田氏(中央)、伊藤氏(右) 左から、2001年5月発表のItaniumプロセッサ(Merced)、2002年7月発表のItanium 2プロセッサ(McKinley)、2003年7月発表のItanium 2プロセッサ(Madison 6M)、次期デュアルコアItanium 2プロセッサ9000番台(Montecito)


URL
  インテル株式会社
  http://www.intel.co.jp/


( 福浦 一広 )
2006/06/02 00:00

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