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「CEOの最大の関心事はイノベーション」－IBCSが世界規模で調査 |
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同調査は、CEOを対象に直接面談やアンケートによって、企業が直面する課題や、企業ビジョン、経営者の関心事などについて浮き彫りにするもの。2004年に第1回の調査を行っており、今回が2回目。北米・中南米、欧州・中東・アフリカ、日本およびアジア太平洋地域など、全11地域765人のCEOが回答。日本からは91人が回答している。 今回の調査で明らかになったのは、日本のCEOが、世界規模で見ても、イノベーションに対してアグレッシブに取り組む姿勢を見せている点だ。 同調査によると、今後2年以内に、抜本的なイノベーションを計画しているCEOは、全世界では65％であるのに対し、日本では86％に達した。 「これは、対象となった全11地域のなかで、最も数値が高く、いわば、日本のCEOが、イノベーションに対して世界で最も積極的だといえる」（IBCSの金巻龍一常務取締役）としている。 2年前の同調査では、全世界のCEOの経営課題は、コスト削減から成長回帰へとシフトしたことが顕著に認められたのに対して、日本のCEOは、コスト削減に追われ、イノベーションに対する課題を感じているCEOの比率が低いとの結果が出ていた。だが、今回の調査ではこれを逆転したともいえるだろう。 ただし、この回答に、経営者の交代に伴う時期的な要素がどの程度影響しているかといった点は考慮していないほか、見方を変えれば、欧米の経営者に比べて2年遅れともいえなくもない。
ここでも、日本のCEOは、ビジネスモデルの変革に対して意識が高いことがわかった。調査によると、ビジネスモデルのイノベーションが必要としたCEOは、全世界の28％に対して、日本では34％に達している。
CEOが新たなアイデアをどこに求めたかといった質問に対しては、「一般社員」の41％に続いて、「ビジネスパートナー」の38％、「顧客」の37％となり、「社内の営業・サービス部門」、「社内の研究開発機能」は17％にとどまった。 「一般社員からという回答のなかには、社員が顧客やパートナーと直接接した結果得たヒントをもとにしているという例が多いようで、この回答の一部も外部からのものと判断することができる」としている。 また、イノベーションの推進役としては、CEO自らとの回答が35％と最も多かったが、「自らがリーダーとして取り組んでいくのではなく、むしろ、CEOはオーケストラの指揮者のような立場に徹し、ブランドマネージャーや商品開発マネージャーが主体的役割を担うといった形の方が増えているようだ」と、その変化を指摘している。 だが、日本では、CEO自らがリーダーシップをとるといった回答が42％と多いなど、特定の個人にリーダーシップを発揮させる考え方が多いこともわかった。 金巻常務は、今回の調査を総括して、「イノベーションの有効な手段として、コラボレーションが重要なことが浮き彫りにされた。また、そのコラボレーションについても、企業対企業という関係よりも、個人のネットワークを生かしたコラボレーションが成果をあげているというケースが目立った。社員の個人的なネットワークを作ることを奨励している企業もあるなど、コラボレーションの形態についても変化してきていることが特筆できる」とした。 ■ ＵＲＬ IBMビジネスコンサルティングサービス株式会社 http://www-6.ibm.com/services/bcs/jp/ プレスリリース http://www-06.ibm.com/jp/press/20060612003.html ■ 関連記事 ・ 米IBMパルミサーノCEOが日本で講演、イノベーションの重要性を語る（2006/06/09）
（ 大河原 克行 ）
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