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マイクロソフトの眞柄常務(左)、ビットワレットの宮沢執行役員(中)、インテルの町田取締役(右)
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1年後の目標
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インテル株式会社、ビットワレット株式会社、マイクロソフト株式会社の3社は6月13日、非接触ICカード技術「FeliCa」を用いた「スマートデジタルライフ推進プロジェクト」を、共同で推進していくと発表した。
3社では、重視するFeliCaの機能として「情報端末との高い親和性」「個人認証機能」「安全かつ利便性の高い決済機能」の3つを挙げ、「FeliCaを利用した個人認証および電子商取引の健全な普及と発展を目指す」とする。またFeliCa対応オンラインサービス数の増加、PCその他の情報端末のFeliCa対応促進、新しい利用モデルの創出とeコマースの活性化を目的としてかかげ、FeliCaに関する技術と利用例などのマーケット情報の提供、協業機会の醸成などを行うほか、共同セミナーの開催、実証実験の企画、FeliCa対応PCの共同プロモーション活動などを予定する。
具体的な目標としては、「FeliCa」対応オンラインサービスの数を現在の2倍へ、「FeliCa」決済によるオンライン取引高を現在の2倍へ、「FeliCa」リーダー/ライター搭載PCと外付けリーダー/ライターの数を現在の3倍へ、それぞれ増加させたいとのこと。なお現在の実績としては、FeliCaを利用したビットワレットの電子マネー「Edy」で、ネット上で利用可能なオンラインサービスが1400サイト、オンライン取引高が数百億円規模、FeliCaリーダー/ライターの出荷実績が年間約100万台、となっている。
FeliCaの利用が拡大することの、ユーザー側でのメリットは、「オンラインサービスをより安全かつ簡単、楽に利用できるようになること」(インテルの取締役 事業開発本部、町田栄作氏)。そのためにユーザーのしきい値を下げていくとした町田氏は、「消費者の声の収集とマーケティングへのフィードバックも重要だ」と述べた。
またインテルでは、「当社のプラットフォームとICカードは親和性が高い」(町田氏)とコメントしたほか、「コンテンツ、通信、サービス、メーカーとの連携で、デジタルライフを加速したい」と述べた。マイクロソフトでは、ソニーがオープンな形で提供している「FeliCa Port Driver」に、さまざまなメーカーが対応していく上での技術的なサポートをするほか、システム構築面でもユーザー、パートナーをサポートするという。
なお、ビットワレットの執行役員、宮沢和正氏は、競合が予想されるクレジットカードとの関係について、「決済の金額が違う」として、すみ分けできるとの考えを示した。「Edyでは決済の上限が5万円なので、それ以上はクレジットカードの利用になる。また若年者や、ネット上でクレジットカードを利用したくない人には利便性が高いのではないか」(宮沢氏)。
■ URL
インテル株式会社
http://www.intel.co.jp/
ビットワレット株式会社
http://www.edy.jp/
マイクロソフト株式会社
http://www.microsoft.com/japan/
プレスリリース
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press2006/060613b.htm
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( 石井 一志 )
2006/06/13 17:38
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