|
【出典:IDC Japan】優先1位の経営課題:上位10項目
|
|
【出典:IDC Japan】優先1位のIT課題:上位10項目
|
IDC Japan株式会社は7月10日、国内企業のCIOを対象に実施した調査結果を発表した。実施されたのは4月で、836社を対象としている。
それによると、ユーザー企業が最も優先する経営課題は「コスト削減」で37.2%となった。これを2005年3月の調査結果と比較すると、「財務体質の改善」「業務プロセスの改善」が順位を上げているという。また、ランク外だった「生産性の向上」や、経営課題の対象項目として挙げられていなかった「人材確保」が上位10項目に入るといった変化が起こっている。
「国内経済は、回復から成長へと向かい、企業業績の回復も見られるが、そうした環境においても、『コスト削減』を最優先する経営課題に挙げる企業の割合は高くなった。その背景には、企業間競争の激化や、原油高、円高、金利上昇懸念など、企業を取り巻く外的要因の影響を最小限に抑え、業績の継続的な成長を維持したい企業の強い意志があると考えられる」(同社)。
一方IT課題では、「技術革新・変化への対応」が23.4%となっている。これについてIDCでは、「日々進化する新しいIT技術をどのように事業強化や新規事業に取り込んでいくか」が企業での最重要テーマになっているとした。また、「大企業では、巨大化、複雑化している情報システムをどのようにスリム化し、運用・管理コストを削減していくか」が大きな課題となっているとしたほか、「IT企画・戦略を担う人材の不足感も一部の大企業を除いて高まっている」とコメントしている。
IDC Japanでは、こうした状況を受けて、「ユーザー企業がベンダを選択する基準では『提案力』の重要性が増している」と分析。従業員規模が大きい企業では、「ベンダの提案力を求める声がさらに高くなっている」とした上で、ビジネスの基盤強化に対する継続的な取り組みと、IT戦略策定の支援の両面において、「ベンダの提案力の強化が重要になっている」と説明している。
■ URL
IDC Japan株式会社
http://www.idcjapan.co.jp/
( 石井 一志 )
2006/07/10 15:29
|