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マイクロソフト、2007年度の経営方針を発表-Vista、Officeの出荷時期は明確にせず


代表執行役社長のダレン・ヒューストン氏
 マイクロソフト株式会社は7月13日、2007年度の経営方針記者説明会を開催。同社代表執行役社長のダレン・ヒューストン氏より、日本市場で展開している「Plan-J」の進ちょく状況や、今年度出荷予定の製品について説明が行われた。

 昨年発表したPlan-Jの進ちょくについて、ヒューストン氏は「順調に進展」と発表。「Plan-Jが順調かどうかは、日本国内のパートナーの活躍状況をみていただければ理解しやすい」と述べ、同社のパートナー企業の成果を紹介。「情報技術分野でさまざまな取り組みを行っており、顧客の満足度も過去最高の水準だ。また、日本政府と協力して行ったWinny対策なども実施した」と、Plan-Jで目指した日本の社会への貢献が順調に推移しているとした。

 ただし、課題も残っていると指摘。「学生のPC利用率や電子政府の進ちょく状況などを見ると、ITの利用状況は他の国と比べてまだまだ不十分。また、企業でのITプロフェッショナルの地位も低く、決定権を持たない場合が多い。そのほか、開発者不足など、解決しなければいけない課題がまだある」と、これらの課題の解消を目指していくと述べた。


各パートナー企業の成果とともに、Plan-Jの進ちょくを紹介 2007年度の製品ロードマップ

 今年度のビジネスについては、「“People Readyビジネスの展開”“次世代デスクトップ製品の提供”“レガシーシステムからの移行支援”“ITプロフェッショナルとデベロッパーの満足度向上”“Microsoft Dynamics製品の投入”“Liveプラットフォームの推進”“企業市民活動の拡大”の、7つのプライオリティに沿って活動する」と発表。「ミッションクリティカル分野でのWindowsビジネスは順調。引き続き、レガシーシステムからオープンシステムへの移行を促進する。また、CRM製品のMicrosoft Dynamicsの日本市場投入など、企業向け製品を充実させる」とした。

 今年度投入される製品について、ヒューストン氏は、「Windows VistaおよびOffice 2007を中心に、エンタープライズ・コンシューマともに製品を投入する」と説明。企業向け製品としては、Microsoft Dynamicsを2006年第3四半期に、企業向けセキュリティ製品の「Forefront」を2007年前半に投入予定であると発表した。

 発売の遅れが心配されるWindows VistaとOffice 2007については、「ビル・ゲイツ会長が発言しているように、スケジュールどおりに出荷される見通しは80%。Office 2007の場合、ベータ2の利用ユーザーが旧バージョンと比べて3倍にも上っており、こうしたフィードバックを反映した場合、製品が完成する時期は明確にはいえない」と、現時点で製品出荷スケジュールを明確にするのは難しいと発言した。



URL
  マイクロソフト株式会社
  http://www.microsoft.com/japan/


( 福浦 一広 )
2006/07/13 13:54

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