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NEC、第1四半期連結決算を発表-国内PC事業が採算点に回復


 日本電気株式会社(NEC)は7月27日、2006年度第1四半期連結決算を発表した。

 売上高は前年同期比2.6%増の1兆184億円、営業利益は、前年のマイナス99億円から147億円へ、税引前利益は前年のマイナス158億円の赤字から129億円に、当期純利益は前年のマイナス53億円の赤字から115億円と、いずれも黒字転換した。

 NECの的井保夫取締役執行役員専務は、「グループ一丸となったスタートダッシュにより、売上高を3%引き上げるとともに、営業損益の黒字化を達成した。通期営業利益1300億円必達に向け、第1四半期のスピードを維持し中期的成長に向けて、攻めの経営を進める」とした。


IT/NWソリューション事業の状況
 同社では、今年度から、事業セグメントを再編。新たな事業セグメントによる業績は以下の通りとなった。なお、対前年比はいずれも新たなセグメントをもとに算出している。

 IT/NWソリューションは、売上高が前年同期比7.5%増の5569億円、営業利益は、200億円増加の276億円。ネットワークシステム分野や社会インフラ分野が好調に推移したのが大きく貢献した。

 IT/NWソリューションのうち、ITサービス/SI分野の売上高は前年同期比3.5%増の1462億円。営業利益は50億円の黒字。不採算案件の抑制が貢献し、「通期営業利益率約8%の確保を目指す」とした。

 また、ITプラットフォーム分野の売上高は前年並みの1228億円、営業利益はブレイクイーブンとなった。サーバーの価格低下圧力が厳しいものの、利益も前年並みを達成しているという。

 「今後は次世代IT基盤を実現するNX7700iや、シグマブレードなどの投入により、売り上げ伸張を目指す」とした。

 ネットワークシステム分野の売上高は、モバイルインフラに関するキャリアの投資が前倒し傾向となっているほか、海外向けワイヤレスシステムなどのキャリア向けのビジネスが伸張し、前年同期比10.3%増の2293億円、営業利益は約200億円の黒字。企業向けシステムは横ばいだが、セキュリティ、モバイル、中堅/中小企業向けソリューションを重点として今後の事業拡大を図る考えで、国内におけるUNIVERGEの拡販、海外におけるフィリップスとの合弁事業の推進などを進める。

 季節要因が大きい社会インフラ分野は、国内地上デジタル放送設備などが好調に推移し、前年同期比26.6%増の586億円、営業利益は約40億円の黒字となった。今後は、海外における事業機会拡大が鍵になりそうだ。


モバイル/パーソナルソリューション事業の状況
 一方、モバイル/パーソナルソリューション事業は売上高が前年同期比15.1%減の2383億円、営業損益は144億円減のマイナス101億円の赤字となった。

 モバイルターミナル分野が、採算重視の施策を展開したことで、国内向けの出荷台数が2割減と当初予想を下回ったほか、海外事業の縮小により、出荷台数が半減。これにより、売上高は前年同期比30.6%減の791億円と大幅に縮小した。同分野の営業損失はマイナス80億円の赤字。

 携帯電話の出荷台数は170万台。前年同期の240万台に比べて29%減となった。

 今後、松下電器との提携によって開発、生産面でのコスト削減効果などが期待でき、「下期には、なにかしらの効果を出せるだろう」とした。

 さらに、パーソナルソリューション分野においては、国内コンシューマPC市場が伸び悩んだことで、同分野の売上高は4.6%減の1592億円となった。

 「国内のビジネスPCは、リプレース需要の端境期で伸び悩んだほか、コンシューマPCは、ワールドカップの影響により、デジタル家電に需要がシフトした影響により低調だった。しかし、国内のPC事業は、生産革新の継続、品質向上によるサポート費用の削減効果などによって、ほぼ採算点に戻ってきた」とした。

 海外PC事業の赤字が影響して、同分野の営業損失はマイナス20億円の赤字だという。

 「パーソナルソリューション分野は、通期では想定のところまで回復させたい」としており、上期は赤字、下期はブレイクイーブンで推移することになりそうだ。

 なお、第1四半期における国内PCの出荷台数は、64万台。前年同期の66万台から3%減少した。

 エレクトロンデバイス事業は、売上高が前年同期比12.4%増の2040億円、営業損益では、半導体や電子部品の改善が見られ、73億円改善したものの、マイナス24億円と赤字脱却はならなかった。

 LCDドライバIC、汎用マイコンの売上高が上昇したという。

 なお、同社では、上期の連結業績予想を上方修正した。

 売上高、税引前利益、当期純利益は据え置きとしたものの、営業利益は100億円増加の250億円とした。キャリア向けビジネスの前倒し需要が影響しているという。

 なお、通期の見通しについては修正はない。



URL
  日本電気株式会社
  http://www.nec.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.nec.co.jp/press/ja/0607/2701.html


( 大河原 克行 )
2006/07/27 18:35

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