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ジュリアーニ元ニューヨーク市長のセキュリティ企業が日本法人を設立

ニューヨーク市をテロからよみがえらせたノウハウを活用

 元ニューヨーク市長のルドルフ・W・ジュリアーニ氏が設立したコンサルティング企業、米Giuliani Partnersの日本法人、株式会社ジュリアーニ・セキュリティ&セーフティ・アジアが設立、日本での営業活動を開始した。

 米Giuliani Partnersは、ジュリアーニ元市長をはじめ、9.11の同時多発テロが起こった際に危機管理や復興対策に関わったメンバーが多数参加し、設立したコンサルティング企業。企業戦略から、安全、セキュリティ対策、非常時対策などのコンサルティングを行う。特にセキュリティについては、Giuliani Security and Safetyの名称の専門のコンサルティングファームを傘下にもって力を入れている。

 米国では、発電所をもつ民間企業などを顧客としてもち、「ニューヨークの郊外に原子力発電所を運用するEntergyという企業は、9.11テロの発生後、安全面に不安を覚えた周辺住民から発電所を閉鎖する要望を受けた。Giuliani Security and Safetyは住民の印象を変えるために、実情の調査を行い、セキュリティに関するトータルアドバイスを実施。ジュリアーニ元市長が記者会見で発電所の安全性をアピールしたことによって、周辺住民からの不安を解消するに至った」(米Giuliani Partners ジェフリー・N・ヘス マネージングディレクター)などの実績をもっている。

 日本法人は、株式会社フォーバルと合弁で設立。フォーバルのCTOである齋藤ウィリアム氏が社長に就任。米国で培った危機管理ノウハウに加え、内閣総理大臣官房・内閣安全保障室長をつとめた佐々淳行氏を最高顧問として、日本での安全関連にノウハウをもつ人材をスタッフとして迎える計画だ。


齋藤ウィリアム社長 米Giuliani Partners ジェフリー・N・ヘス マネージングディレクター

 「セキュリティというと、ITセキュリティに注目が集まることが多いが、ことウイルス対策にしてもIT面だけの対策をとるだけでは十分ではない。ノートPCを持ち歩く場合、きちんと管理されて利用されているのか、人事部などがもつ情報の管理がきちんとされているのかといったトータルなセキュリティ対策がとられているのかを確認する必要がある。当社の強みは、IT部分にとどまらず、物理的なセキュリティ対策、自然災害などの対策までトータルに対応していくことができる。トータルなセキュリティ対策をとれることを、フル・サークル・セキュリティと名付け、ワンストップでフルサークルセキュリティ対策が提供できることを企業としての強みとしていく」(齋藤社長)


ジュリアーニ・セキュリティ&セーフティ・アジアに関わる主要メンバーを紹介 ジュリアーニ氏がニューヨーク市長時代に体験した危機管理ノウハウを日本だけでなく、アジアの企業に提供することを目指す ITだけでなく、物理面、自然災害対策などトータルな相互セキュリティ対策を実現するコンセプト「フル・サークル・セキュリティ」を提供

コンサルティングは3ステップで実施
 コンサルティングメニューとしては、調査/アセスメント、改善サポート、災害などを受けた場合の事業継続計画の支援、リスク・マネージメント、トレーニングなど個々のメニューに加え、総合的な提案にも対応する。

 ターゲット顧客として、日本だけでなく、韓国などアジアの企業をターゲットとしていく。「比較的規模の大きな企業がターゲットとなると思うが、業種を問わずトータルセキュリティ対策に興味をもっている企業を顧客としていきたい」(齋藤社長)としている。



URL
  株式会社ジュリアーニ・セキュリティ&セーフティ・アジア
  http://gssa.jp/

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( 三浦 優子 )
2006/08/02 15:15

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