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PFU輪島新社長が会見、「売上高1000億円を目指す」


代表取締役社長の輪島藤夫氏
 「お客様の進化を支援するPFUを目指す」、そう語るのは、6月に株式会社PFUの代表取締役社長に就任した輪島藤夫氏。8月3日に行われた同社の2005年度業績および今後の事業計画に関する説明会において、新社長としての抱負を述べた。

 輪島社長はまず、2005年度の業績を紹介。「2005年度の売上高は933億円、営業利益は37億5000万円、経常利益は31億2000万円という結果となった。計上方法を変えたことから売上高は若干下がってはいるものの実質は増収」と好調な結果となったと説明した。

 事業別にみると、イメージスキャナなどを扱うイメージビジネスの売上高は238億円、開発製造サービスのProDeSビジネスの売上高は158億円、ソリューションビジネスの売上高は331億円となった。「イメージビジネスとProDesビジネスは今後大きく伸ばしていきたい分野。ソリューションビジネスに関しては、内部監査ツール分野などの得意分野に特化して伸ばしていきたい」と、3つの事業を柱に成長を目指す考えを示した。


イメージビジネスの今後の展開 ProDeSビジネスの今後の展開 ソリューションビジネスの今後の展開

 この成長を支える基本戦略として輪島社長が掲げたのが「IT-Life Cycle Evolution」。「これまでは、IT-Life Cycle Managementを掲げ、企画・開発から構築・運用までワンストップで提供する体制を構築し、お客様を支援してきた。しかし、この体制自身が自社の強みにフォーカスしすぎていた。その結果、お客様の視点に立った支援が不足していたのではないかと考える」と、自社の強みを無理強いしかねなかったと反省。「あくまでもお客様自身が進化することを支援することにフォーカスしたビジネス展開を目指す」とし、「これを表す言葉として“IT-Life Cycle Evolution”を掲げた」と、顧客企業とともに進化するPFUを目指すと述べた。

 このIT-Life Cycle Evolutionを実現するため、これまでの2本部制を解消し、ビジネスユニットごとの10グループに再編。これにより、担当役人の責任を明確化するとともにスピードアップを図る。「グループ単位にすることで、それぞれの役割が明確化する。各グループが持つ強みを活かし、かつ各グループ間での連携を拡大することでシナジー効果を得られるようにしたい」とした。

 また、開発体制も強化。「開発から試作・製造までの連携を強化する目的で、ProDeSセンターを7月に稼働。同センターには最新機械を導入するなど、開発環境を充実させている。これにより、開発スピードと品質の向上を目指す」と説明。そのほか、サポートセンターの体制も整備。顧客に対して安心と信頼を与えられる企業を目指す。

 こうした活動により、3年後の2008年度には売上高で1250億から1300億円を目指す考え。「事業別には、スキャナビジネスを365億円に、ProDeSビジネスを285億円に、ソリューションビジネスを391億円にまで伸ばしたい」と説明。来年は、同社の前身である旧ユーザック電子工業株式会社と旧パナファコム株式会社が合併してから20年を迎える節目の年でもあり、「2006年度は売上高1000億円超えを目指したい」と、意欲を示した。



URL
  株式会社PFU
  http://www.pfu.fujitsu.com/


( 福浦 一広 )
2006/08/03 16:05

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