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MIJS参加13社のトップが集結
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国内ソフトベンダー13社が参加する「メイド・イン・ジャパン・ソフトウェア・コンソーシアム(以下、MIJS)」の発足会見が8月7日に行われた。国産ソフトの製品間連携および国内・海外に向けたマーケティング活動などを行う。
MIJSに参加した企業は、株式会社アプレッソ、インフォベック株式会社、ウイングアーク テクノロジーズ株式会社、ウッドランド株式会社、エス・エス・ジェイ株式会社、クオリティ株式会社、株式会社構造計画研究所、サイボウズ株式会社、株式会社システムインテグレータ、ソフトブレーン株式会社、東洋ビジネスエンジニアリング株式会社、株式会社HOWS、株式会社リード・レックスの13社。サイボウズとソフトブレーンの2社が発起人代表となり、事務局はソフトブレーン社内に設置される。
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サイボウズのグループウェアにウイングアークのBIツールを連携したデモ。BIツールの参照データはソフトブレーンのSFAが利用されている
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ソフトブレーン代表取締役社長の松田孝裕氏は、「日本の製造業は世界的にも認められているが、ソフトはまだまだ認知されていない。また、国内においては海外ベンダーの製品に圧倒されてしまい、ブランド力・資金力に押されて苦戦している。海外展開に関しては、個々に仕掛けてみたものの、単独ではなかなかうまくいかない」と、高品質でありながらも、国内も海外も十分に展開できていないと紹介。「こうした課題を解決するために、国内のソフトベンダーが結集して競争力強化を図ることを目的に設立した」と、MIJSの設立理由を説明した。
特に“国産ソフト”を前面に出して活動を行う。サイボウズ代表取締役社長の青野慶久氏は、「サイボウズの場合、大企業のお客様によい製品と認めていただいても、結局海外ベンダーの製品を選ばれてしまう。この理由のひとつが、海外ベンダーで揃えるとすべて揃っているので楽だという点。単体でよい製品でも、なかなか評価されないのが現実。MIJS参加企業の製品をみていただくと、ビジネスソフトで必要な分野を網羅できている。国産ソフトを連携させることで、海外ベンダーの製品と対抗したい」と、国産ソフトを連携させることで、海外ベンダー製品に立ち向かう考えを示した。
製品連携については、3段階の連携を予定。第一段階では、個別製品間での連携を行う。第二段階では、共通プラットフォーム基盤を用意し、各社製品をこれに対応させる。第三段階では、SOAの観点から共通のインターフェイスを作成し、有機的な連携を実現するとしている。パッケージ製品だけでなく、SaaS(Software as a Service)への対応も行うとしている。海外展開については、日系企業の多い中国および北米から市場調査を行う予定。
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MIJSのビジネススキーム
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参加各社の製品
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ロードマップ
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MIJSへの参加資格に関して、1)国産ソフトを有しソフト製品の関連売上が全体の過半数を超える企業であること、2)トップシェアを有するソフト製品を保有する企業であること、など高めのハードルが設定されている。「当初40社くらい集まって発足させようかという話も出たが、参加企業が多すぎるとまとまる話もまとまらなくなる。あまり数は意識していないが、年内には20数社くらいは集まるのではないか」(松田氏)と、数よりも質を優先する考えを示した。「また、現在参加している企業と競合する製品を持つ企業であっても参加していただくつもり」(松田氏)と説明した。
「ビジネスソフトの9割以上は海外ベンダーの製品。マーケティングの弱さが原因といわれているので、MIJSにより対抗できる体制を整えていく。今日が国産ソフト反撃開始の日とする」(青野氏)と、海外ベンダー製品に真っ向から戦っていくという強い姿勢を示した。
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ソフトブレーン代表取締役社長の松田孝裕氏
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サイボウズ代表取締役社長の青野慶久氏
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■ URL
メイド・イン・ジャパン・ソフトウェア・コンソーシアム
http://www.mijs.jp/
( 福浦 一広 )
2006/08/07 14:23
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