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リコー、2006年度中間決算は増収増益-カラーMFPが50%に到達


取締役専務執行役員の三浦善司氏

2006年度中間期連結決算の内容
 株式会社リコーは10月27日、2006年度中間期連結決算を発表した。

 売上高は前年同期比7.3%増の9869億円、営業利益は12.5%増の731億円、継続事業税引前利益は10.0%増の742億円、継続事業当期利益は11.5%増の465億円、当期純利益は21.4%増の520億円の増収増益になった。

 「カラーMFPおよびプリンタなどが国内外で好調に推移したこと、さらに全製品分野、全地域での増収を達成した」(リコー取締役専務執行役員・三浦善司氏)としている。

 同社では、今年度を、海外事業売上高が国内事業売上高を逆転する1年としているが、上期時点で海外比率が50.1%を占めた。

 「為替の影響もあるが、下期には海外事業をさらに伸ばす考えであり、通期でも海外事業が50%を超えることになる」とした。

 オフィスソリューション分野の売上高は、前年同期比6.6%増の8380億円。営業利益は9.2%増の987億円。そのうち、画像ソリューションの売上高は、7.3%増の7436億円、ネットワークシステムソリューションが1.4%増の944億円。

 画像ソリシューションでは、製品ラインアップの拡充や、ソリューション販売体制の強化などにより、PPCおよびMFP、プリンタの売上高が、モノクロ、カラーともに伸張。とくに、カラーMFPは、新製品の投入効果もあり、国内外で大きく増加した。

 とくに国内においては、PPC+MFPのハードウェア出荷金額ベースで、初めてカラーが50%に到達。海外の34%とあわせても、全体で39%をカラーが占めた。

 「国内および海外では40枚機、35枚機のカラーMFPを投入、さらに海外市場向けには30枚機、25枚機のカラーMFPを投入した。新製品の競争力には自信を持っている。カラー化によって、研究開発費やサービスコストがかさむ可能性もあるが、うまくやっていけるだけの自信があり、収益性は高められる」とした。

 また、ローエンド商品の強化としてジェルジェットプリンタの新製品投入や、アドビとの協業の成果も、業績向上に寄与した。

 産業分野では、携帯電話向けを中心に半導体の売り上げが上昇。売上高は16.8%増の682億円。

 その他分野は、リース事業の取り扱い高の増加、デジタルカメラの売上増加で、売上高は7.3%増の805億円となった。


2006年度通期見通し
 なお、2006年度の通期連結業績見通しは、7月の上方修正に続き、売上高で70億円増加の2兆670億円に上方修正した。

 上期の好調ぶりを反映したものだが、営業利益、税引前利益、当期純利益には変更はない。

 「為替の動向が不透明であること、米国の景気動向や、全世界規模で競争が激しいことなどから利益に関しては慎重に見ている。だが、下期には、カラーMFPの新製品がフルに貢献するなど、最高益更新に挑む」(三浦氏)とした。




URL
  株式会社リコー
  http://www.ricoh.co.jp/


( 大河原 克行 )
2006/10/27 21:54

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