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代表取締役社長のナイハイゼル・エドワード氏
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GTS開設によりレベル3のサポートを国内で提供可能に
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EMCジャパン株式会社は11月9日、同社代表取締役社長のナイハイゼル・エドワード氏による同社の事業説明会を開催した。その中で、高度なテクニカルサポートを行うGTS(グローバル・テクニカル・サポート)を日本に開設することが発表された。
GTSでは、同社製品の高度な技術サポートを行っており、日本以外では米本社のみに設置されているもの。GTSを日本に設置することで、顧客に対するサポート力が強化されることになる。
エドワード氏は、「サポートのレベルは、各地域で対応できるレベル1から、より高度なサポートが必要なレベル2、そしてソースコードの解析など専門的なサポートが必要なレベル3の3段階のレベルが設定されている。そのため、高度なサポートが必要な場合、米国にエスカレーションせざるを得ず、日本の顧客のニーズに必ずしもマッチしているとはいえなかった。今回開設するGTSでは、レベル2およびレベル3のサポートを提供できるため、日本の顧客のニーズにマッチした高レベルのサポートを提供できるようになる」と説明。
そのほか、国内の営業体制について、直販中心からパートナー経由の間接販売へシフトすることも発表。「これまで、間接販売に対応している営業人員は全体の15%だった。これを60%まで高めるため、10月に営業部門の体制を変更した」(エドワード氏)と、本格的にパートナー経由での販売を強化するとした。ただし、パートナー企業が同社の直販営業と同レベルになるには2~3年はかかるとみており、トレーニングを充実させるなどパートナー企業の育成に力を入れるとした。
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同社がこれまでに買収した企業
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説明会では、米国で10月17日に発表された2006年第3四半期決算の内容も紹介。「売上高は前年同期比19%増の28億2000万ドル。これで13四半期連続で10%以上の成長となっている。内訳として、ハードウェアが19%増の13億ドル、ソフトウェアが25%増の10億8000万ドル、サービスが7%増の4億3200万ドルと、ソフトウェアが大きく貢献している」(エドワード氏)と、ハードウェアだけを扱う企業ではないと強調した。
実際、この3年間で同社が買収した22社のうち、19社がソフトウェア企業であり、急速にソフトウェア事業が強化されている。「2005年における全世界のソフトウェア企業の売上げによるランキングでは、EMCは第7位となっている。2006年はおそらく6位にはなれるのではないか」と、ハードウェアとともにソフトウェアが同社の事業の大きな柱となっていることを紹介した。
ただし、国内ではソフトウェアの比率はまだ低く、全体の15%程度にとどまっている。この原因についてエドワード氏は、「買収企業の多くの製品が日本語版を用意していないのが大きな理由」と説明。ローカライズを進めることで、ソフトウェアの比率を上げていきたいとした。
■ URL
EMCジャパン株式会社
http://www.emc2.co.jp/
( 福浦 一広 )
2006/11/09 17:00
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