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「アプリケーションデリバリネットワークで圧倒的な地位を築く」－米F5 CEO |
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米Gartnerではアプリケーションアクセラレーション市場予測において、今後2008年に向けては、単純なロードバランサーの市場が縮小してほぼなくなってしまう一方で、WAN最適化や、ロードバランサーにアプリケーションの最適化・シェーピングなどを加えた“アドバンスドプラットフォーム”の市場が相当に伸びてくるとの予測を立てている。 この予測を念頭にF5を見た場合、マカダムCEOは同社と市場の進む方向がリンクしていると考えているようだ。言うまでもなくF5の主力製品はロードバランサーの「BIG-IP」なのだが、同社は、アプリケーションを最適な形で、しかもセキュアに配信するというADNの推進を事業戦略に掲げてきた。 そしてそれを達成するため、ここ数年企業買収を通じて、SSL-VPNの「FirePass」、Webアプリケーションファイアウォールの「TrafficShield」、WAN最適化製品の「WANJet」などをポートフォリオに加えてきたのである。F5ではこれらの製品増強を背景に、単純なロードバランサーの販売だけではなく、アドバンスドプラットフォームという一歩進んだ形でも、戦略・製品展開が可能になっている。 また同社では単に製品ラインアップをそろえるだけでなく、それらを統合して、ユーザーがさらなるメリットを享受できるようにしようとしているという。その鍵となるのが、BIG-IPのソフトウェアプラットフォームとして利用されている「TMOS」。このTMOSでは、「スピードとインテリジェンスという背反する要素を共存させている」（マーケティング担当上級副社長、ダン・マット氏）とのことで、F5が非常に自信を持っているプラットフォームだ。F5では、買収した製品もTMOSを基盤として利用できるようにする考えのもと、製品開発を進めている。 「現在ではさまざまなソリューションごとに1つの箱が存在するが、当社では、TMOS上でソフトウェアモジュールとして製品を展開できるようにする。これによって管理が容易になり、コストの削減が可能になるだろう」（マカダムCEO）。すでにWebアプリケーションファイアウォールは統合製品が提供されているほか、WANJetやFirePassも2007年までに順次統合を完了させる意向である。 また、マカダムCEOが「TMOSをかかげる上で競争力をもたらす」と述べたiControlと、プログラマブル言語であるiRulesも重要な要素になる。前者はF5製品に標準で実装されているAPIで、アプリケーションとTMOSの間に位置するもの。ソフトウェア/ハードウェアベンダは、公開されたAPIを利用することで、アプリケーションとネットワークの融合を効果的に行えるようになる。マカダムCEOはこれらの武器によって、競合優位性を確保していくとした。
なお日本でも、F5全体の成長とたがわず、好調を維持しているという。直近の四半期では、ワールドワイドの売り上げ全体の14％を占める状況で、マカダムCEOは「日本に対しても積極的な投資を実行する」とコミット。F5ネットワークスジャパンの長崎忠雄社長もポストセールスのサポート拡大、米本社と連携したよりいっそうの製品品質向上、パートナー、特に二次代理店との連携強化などを行い、さらに国内でのビジネスを拡大していくと述べた。「日本でもADNの市場をぜひ作っていきたい。積極的なメッセージアウトで、ポジション1位をキープする。テレコム市場など新しい市場での勝率を上げ、40％成長を達成したい」（長崎社長）。 ■ ＵＲＬ 米F5 Networks http://www.f5.com/ F5ネットワークスジャパン株式会社 http://www.f5networks.co.jp/
（ 石井 一志 ）
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