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代表取締役社長の藤井克美氏
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日本アバイア株式会社は11月28日、同社代表取締役社長の藤井克美氏による事業戦略説明会を開催した。
日本アバイアの親会社である米Avayaは、米Lucent Technologiesから構内PBXなどの企業用通信部門がスピンアウトしてできた会社。「Western Electric、AT&Tなどの伝統を引き継いでおり、企業向けの通信分野での認知度は高い。コンタクトセンター分野では50%近いシェアを持っており、国内の銀行や保険、コールセンターのほか、官庁などでも採用していただいている」と紹介。また、コンタクトセンターソリューションをすべてIP化するなど、IPテレフォニーでの優位性も強調する。
藤井氏はこうした強みを活かし、音声系とデータ系のコミュニケーションを統合したユニファイドコミュニケーションを今後積極的に取り組むと表明。「ユニファイドコミュニケーションでは、ネットワーク系のハードウェアベンダーやソフトウェアベンダー、GoogleやYahoo!などのインターネット企業と競合している。NGN(次世代ネットワーク)とからめてユニファイドコミュニケーションを実現しようとしている企業もあるが、アバイアとしては利用する部分が重要だと考えている。アバイアでは、すでにコンタクトセンターという強みがあり、これをベースに垂直・水平方向に展開していく」とした。
垂直方向の展開としては、メッセージング、モビリティ、カンファレンス、ビデオ・スピーチなどの追加アプリケーションを提供することで、コンタクトセンターを強化すると説明。水平方向の展開としては、業務アプリケーションと融合するためのSOA対応ミドルウェアの提供などを行うとした。「業務アプリケーションとの融合では、SOAが重要になる。すでにSOA対応のミドルウェアを開発しており、業務との一体化を図れるようにしていく」と、コンタクトセンターを核に企業内のシステム統合を進めていくとした。
ユニファイドコミュニケーションがどれくらいの市場になるのか、またいつくるのか正直判断するのは難しい。特に日本の企業の場合、電話が使えることのみ重視し、そのほかの機能に対して関心を示さないことが多いので、移行のきっかけとなる決定的なアプリケーションが必要。アバイアの場合、コンタクトセンターというアプリケーションを持っているので、これを核に展開していく」と、コンタクトセンターをきっかけとしてユニファイドコミュニケーションに展開していく考えを示した。
■ URL
日本アバイア株式会社
http://www.avaya.co.jp/
( 福浦 一広 )
2006/11/28 18:28
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