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ジュニパー、マルチプレイサービスがもたらすメリットを説明


米Juniper NetworksのIPTV担当ゼネラルマネージャー、ゲーリー・サウスウェル氏
 ジュニパーネットワークス株式会社(以下、ジュニパー)は12月14日、自社のルータ製品における映像配信関連の機能について説明会を開催。米Juniper NetworksのIPTV担当ゼネラルマネージャー、ゲーリー・サウスウェル氏から、同社製品の強みを説明した。

 通常は、IPテレビというと、データ、音声、映像を提供するトリプルプレイサービスと考えがちだ。しかしサウスウェル氏は「それだけではユーザーに価値を提供し切れていない」という。「細かいサービスに分けて、それらを顧客のニーズに従って組み合わせることにより、安価に提供できる。顧客が使いたいものをバンドルして提供する手法によってメリットが提供できる」というのだ。

 実際、これによってどういったメリットが生じるかというと、まずユーザー側では、「欲しいものだけを選んでサービスを受けられる上、例えばゲーミングプラットフォームに対して、帯域を確保したりレスポンスタイムを速くしたり、といったように、サービスごとに優先順位を付けて、サービスを受けることができる」という。通常のトリプルプレイサービスでは、ゲームはデータの一部に分類されるため、それだけを選んでサービスレベルを高くするような利用法はできない。ジュニパーの提唱するマルチプレイサービスならば、きめ細かいサービスを受けられるというのである。

 一方キャリア側では、ユーザーにサービスを選ばせる、もしくはサービスレベルをカスタマイズさせることで、他キャリアとの差別化が図れ、顧客の解約率を低く抑えられるメリットがあるという。またサウスウェル氏は、時間とともにユーザーが利用するサービスが増えていく傾向にあるとも指摘し、ARPU(ユーザー1人あたりの収益平均)も、単なるトリプルプレイサービス提供時以上に向上できると説明した。

 そしてサウスウェル氏は、こうしたサービス提供を実現するためには、「ネットワークが、サービスまたは加入者を認識できるものでなくてはいけない」「プロビジョニングを簡素化しなくてはいけない」とする。ジュニパーではこのため、ルーター製品に、P2MP(Point to Multipoint)接続のLSPの機能を導入。MPLSを利用して、IPマルチキャストにないトラフィックエンジニアリングや帯域予約、高速フェイルオーバーといった機能を実現している。

 「また、P2MPと組み合わせて、エンドトゥエンドでマルチキャストに相当するパスをはれれば、エンドトゥエンドでポリシーコントロールができる。このLiquid LSPによって、複雑な顧客の要求にも対応できる柔軟性がある」(ジュニパーのマーケティング部 サービスマーケティングスペシャリスト、佐宗大介氏)。



URL
  ジュニパーネットワークス株式会社
  http://www.juniper.co.jp/


( 石井 一志 )
2006/12/14 18:02

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