富士通株式会社は12月18日、大規模ネットワークにおいてオンデマンドで品質保証(QoS)を実現する技術を開発したと発表した。総務省の委託研究として行われている「Ubilaプロジェクト」において開発された。
この技術では、大規模ネットワークを複数のドメインに分割して管理・制御する分散アーキテクチャを採用。リソースの管理や割り当てをドメイン単位で行わせ、各ドメインでリソースの利用効率を高めるための経路制御を実施する。また、ドメイン間の連携機能を用い、ユーザー端末間でのオンデマンドな品質保証を可能にした。
さらに、インターフェイス記述の統一言語「WSDL」によってAPIを記述し、Webサービスとして開発している。これによって、さまざまなプラットフォームで提供されるサービスと、今回提供する新技術とを連携させるアプリケーションの開発が容易になったという。富士通では、開発したAPIを用いて品質保証要求ソフトウェアを作成し、ハイビジョン映像の配信や監視カメラ映像の伝送など、任意のアプリケーションの品質保証を、マルチドメイン環境でも簡易に得られることを確認したとのこと。
なお同社では、今後のUbilaプロジェクトにおいて、ネットワークの通信品質の劣化を瞬時に判断するようなネットワーク計測技術と連携し、計測結果に基づいた動的な品質保証などのサービスの応用を実現していく予定としている。
■ URL
富士通株式会社
http://jp.fujitsu.com/
ニュースリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2006/12/18.html
( 石井 一志 )
2006/12/18 18:01
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